ChatGPTのライブラリに残した規程は、別の新しいチャットから添付し直さずに呼べました。ファイル名を書かずに日当だけを聞いても21秒で3,800円と正しく答えています。一方で一時チャットで添付したメモは、45.2秒探しても見つかりませんでした。
- ふつうのチャットで添付した規程は、別の新しいチャットからファイル名で呼ぶと23.5秒で「3営業日前までに所属長へ」と正しく答えた
- ファイル名を書かずに中身の言い方で呼んでも20.7秒で「帰着した日から7日以内」と答え、何も言わずに日当を聞いても21秒で3,800円と答えた
- 一時チャットで添付したメモは、ふつうのチャットからファイル名で呼ぶと45.2秒探して「見つかりませんでした」と返り、公式ヘルプの説明と合っていた
- 前の回までに使った売上のxlsxは見つからず、ChatGPTは同じ名前のPDFを読んで32.9秒で「2025年12月・49,800千円」と正しく答えた
- 7回の送信のうち、添付し直さずに別のチャットから聞いた4回はどれも答えの下にファイルの札が付いていた
- 投げた7つの文をそのまま載せているので、自分のアカウントで同じ順に試せる
ChatGPTのライブラリは別のチャットから名前を書かずに聞いても21秒で答えた
ChatGPTのライブラリは、チャットで添付したファイルを自動で残しておく場所です。AInformation編集部は2026年10月20日の11時台に、ChatGPT Plusのブラウザ版で7回の送信をして確かめました。いちばん大きい結果は、ファイルを添付し直さなくても別のチャットから中身を答えたことです。
まず1つ目のチャットで、架空の会社「サンプル青果」の出張旅費規程をテキストファイルで添付しました。そのあと新しいチャットを開き、ファイル名にもライブラリにも触れずに「サンプル青果の国内出張の日当はいくらですか。」とだけ聞いています。ChatGPTは21秒で「1日3,800円」と答え、答えの下には規程のファイル名の札が出ました。規程の第5条と同じ金額で、日帰りで片道50km未満なら支給しないという条件まで添えています。
反対に、一時チャットで添付したメモは呼べませんでした。ふつうのチャットからファイル名を書いて頼むと、45.2秒たって「ライブラリを検索しましたが、指定された sample_seika_souko_memo.txt が見つかりませんでした」と返っています。7回の中でいちばん長い待ち時間です。公式ヘルプは一時チャットのファイルはライブラリに保存されないと書いており、そのとおりの結果になりました。
つまり、ふつうのチャットで一度添付した資料なら、次の日の別の相談でも貼り直さずに使えます。一時チャットで扱った資料は残らないので、あとで使う予定があるならふつうのチャットで添付しておく必要があります。
答えの長さは118字から236字の間でした。どの回も最初の1〜2行で結論を言い、そのあと条番号やファイル名を添える形です。長い説明で埋めるより、根拠を短く示す答え方がそろっていました。

ライブラリに保存して別のチャットで呼ぶ手順は3つだった
ライブラリにファイルを入れる専用のボタンを押す必要はありません。公式ヘルプには、ChatGPTにアップロードしたファイルやChatGPTで作ったファイルはライブラリに保存され、後から見つけて使い回せると書かれています。編集部が試した手順は次の3つです。
- ふつうのチャットを開き、入力欄の左の「+」からファイルを添付する
- 添付したファイルについて1回質問して送る(ここでライブラリに残る)
- 新しいチャットを開き、ファイル名か中身の言い方を書いて質問する

1の添付は、入力欄の上にファイルの札が並べば済んでいます。今回の規程は349字のテキストファイルで、札には「sample_seika_shuc…」と途中までの名前が出ました。入力欄の右には考える段の切り替えがあり、今回はMediumのままにしています。

2で送った最初の質問は、添付ありで答えを確かめる基準の役目です。次の文を送りました。
添付した出張旅費規程を読んで、国内出張の日当と宿泊費の上限を答えてください。
ChatGPTは21秒で236字の答えを返しました。日当は「1日3,800円」で宿泊費は「1泊11,000円まで」と表にまとめ、どちらも規程と合っています。宿泊費は定額ではなく上限の範囲で実費を払うという注意も、第6条の書き方どおりでした。答えの下には添付したファイルの札が付いています。

3の聞き方は、次の章から1つずつ試しました。どの回も新しいチャットを開き直し、前の会話が画面に残らない状態で送っています。
ファイル名で呼ぶと23.5秒で3営業日前と所属長を答えた
2回目の送信では、新しいチャットでファイル名をそのまま書きました。添付はしていません。
ライブラリに保存されている sample_seika_shucchou_kitei.txt を見て、出張の申請はいつまでに誰へ出せばよいか答えてください。
答えが出るまでは23.5秒で、答えは212字でした。最初の行に「ライブラリの「sample_seika_shucchou_kitei.txt」の第3条によると」と出典の条番号まで書いています。提出期限は「出張の3営業日前まで」で、提出先は「所属長」です。どちらも規程の第3条と同じでした。
聞いていない第4条の中身も足しています。原則は所属部の部長が承認し、日帰りなら課長の承認でよいという内容で、これも規程と合っていました。答えの上には「考えました」の行が出て、末尾には規程のファイル名の札が付いています。添付ありの基準の回にはこの「考えました」の行は出ていませんでした。どういう仕組みで探したのかは画面からは分かりません。
添付ありの21秒と比べても、待ち時間はほとんど変わりません。答えの正しさも同じでした。ファイル名を覚えているなら、添付し直す手間をそのまま省けます。
ただし、添付したときの札ではファイル名が途中で切れて「sample_seika_shuc…」と出ていました。ファイル名で呼ぶなら、手元のファイル名を確かめてから正確に書くほうが確実です。名前を覚えていないときは、次の章の聞き方でも答えが返っています。

ファイル名を書かない2通りも20.7秒と21秒で正しく答えた
ファイル名は長く、ふだん覚えていないことが多いはずです。そこでファイル名を書かない聞き方を2つ試しました。
中身の言い方で呼ぶと20.7秒で7日以内と答えた
3回目は、前に別のチャットで上げたことと、規程の中身だけを伝えました。
前に別のチャットでアップロードした、サンプル青果の出張旅費規程のファイルがあります。旅費の精算は、出張から帰ってから何日以内に出す決まりでしたか。
答えは20.7秒で返り、7回の中でも速いほうでした。173字の答えで「出張から帰着した日から7日以内に精算する決まりです」と言い切っています。旅費精算書と領収書を経理課へ出すという第8条の中身も合っていました。最後の行には「ライブラリに保存されている「sample_seika_shucchou_kitei.txt」で確認しました。」と、どこを見たかを自分から書いています。

何も言わずに聞いても21秒で3,800円と答えた
4回目は、ファイルにもライブラリにも触れない聞き方です。
サンプル青果の国内出張の日当はいくらですか。
計画の段階では、正直に「分からない」と返ってくれば十分だと見ていました。ところが21秒で「1日3,800円です」と答えています。答えは118字と7回の中でいちばん短く、出典として「国内出張旅費規程 第5条(日当)」と書き、その横に規程のファイル名の札が出ました。金額は規程と同じです。

ChatGPTにはライブラリのほかに過去の会話を参照する機能もあります。今回の答えがライブラリから来たのか過去の会話から来たのかは、この検証では切り分けていません。画面で分かるのはファイルの札が付いていたことまでです。

一時チャットで上げたメモは45.2秒探しても見つからなかった
公式ヘルプには「一時チャットの利用中にアップロードしたファイルは、アカウントにもライブラリにも保存されません」とあります。本当に残らないのかを2回の送信で確かめました。
一時チャットの中では17.2秒で答えた
5回目は一時チャットを開き、冷蔵倉庫の点検メモを添付して聞きました。
添付したメモを読んで、冷蔵倉庫の点検日と庫内の温度の基準を答えてください。
答えは17.2秒で返り、7回の中でいちばん速い回です。157字の答えで点検日は「毎月第3木曜日の午前」、温度の基準は「2〜5℃」でした。6℃を超えたら物流課長へすぐ連絡するという決まりも拾っており、メモと合っています。一時チャットでは送った文の吹き出しが点線の枠で表示されました。

ふつうのチャットから呼ぶと見つからないと返った
6回目はふつうのチャットに戻り、一時チャットで上げたメモをファイル名で呼びました。
ライブラリに保存されている sample_seika_souko_memo.txt を見て、冷蔵倉庫の点検日を答えてください。
答えが出るまで45.2秒かかりました。これは7回の中でいちばん長い時間です。答えは124字で「ライブラリを検索しましたが」と始まり、ファイルが見つからないので点検日は確認できないと続けています。最後は「ファイルをこのチャットに添付していただければ」と添付をすすめていました。
大事なのは、点検日を作って答えなかったことです。メモの中身を知らないまま「毎月第3木曜日」などと答えていれば作り話になります。今回は見つからないとそのまま伝え、公式ヘルプの説明とも食い違いませんでした。

前の回のxlsxは見つからず32.9秒で同名のPDFから答えた
7回目は、この連載の前の回までに使った売上の表をファイル名で呼びました。月ごとに5つの商品の売上を並べた表です。
ライブラリに保存されている uriage_2025.xlsx を見て、売上の合計がいちばん多い月と、その月の合計の金額を答えてください。
答えは32.9秒で返り、長さは141字でした。最初の文は「ライブラリ内に指定の「uriage_2025.xlsx」は見つかりませんでしたが、同名のPDFを確認できました。」です。そのうえで、合計がいちばん多い月は2025年12月で合計は49,800千円(4,980万円)と答えました。表の正しい答えも2025年12月の49,800千円なので、月と金額の両方が合っています。
答えの横に付いた札は「uriage_2025.pdf」でした。頼んだxlsxとは別のファイルを読んだと、ChatGPT自身が先に断っています。金額の単位が千円であることも最後の行で注意していました。
この表では、次に合計が多いのは8月の49,000千円です。12月との差が小さいので取り違えやすい問いでしたが、ChatGPTは12月を選んでいます。千円の単位を4,980万円と円に直した書き方も合っていました。

なぜxlsxが見つからなかったのかは、この検証では確かめていません。ライブラリに残っていなかったのか、検索で拾えなかったのかは画面からは分からないためです。ただ、形式が違えば同じ名前でも別のファイルとして扱われることは分かりました。数字の答えが必要な場面では、札に出たファイル名まで見てください。
7回の送信を表にまとめると見つからなかったのは1回だけだった
7回の結果を表にまとめます。秒数は送ってから答えが出るまで、文字数は答えの本文の長さです。添付し直さずに別のチャットから呼んだ回は、2回目から4回目と7回目の4回でした。この4回はどれも内容が正しく、答えの下にファイルの札が付いています。
| 回 | どこから・どう聞いたか | かかった秒 | 答えの字数 | 結果 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ふつうのチャットで規程を添付 | 21秒 | 236字 | ○ 日当3,800円・宿泊費11,000円 |
| 2 | 別のチャットでファイル名を書く | 23.5秒 | 212字 | ○ 3営業日前・所属長 |
| 3 | 別のチャットで中身の言い方だけ | 20.7秒 | 173字 | ○ 帰着した日から7日以内 |
| 4 | 別のチャットで何も言わずに聞く | 21秒 | 118字 | ○ 日当3,800円 |
| 5 | 一時チャットでメモを添付 | 17.2秒 | 157字 | ○ 第3木曜日の午前・2〜5℃ |
| 6 | 一時チャットのメモをファイル名で呼ぶ | 45.2秒 | 124字 | × 見つからない(公式どおり) |
| 7 | 前の回のxlsxをファイル名で呼ぶ | 32.9秒 | 141字 | ○ 同名のPDFから12月・49,800千円 |
答えが出なかったのは6回目の1回だけです。この回は公式ヘルプが保存しないと書いているファイルを呼んだので、ChatGPTの答えとしては正しい振る舞いでした。言い換えると、残っているはずのファイルを呼んで外した回は1回もありません。
時間で見ると、添付し直さずに呼んだ回は20.7秒から23.5秒に収まりました。添付ありの基準の21秒とほぼ同じです。待ち時間がのびたのは、見つからなかった6回目の45.2秒と、別の形式を探した7回目の32.9秒でした。どちらも頼んだファイルがそのままでは見つからなかった回です。

実測から言えるライブラリの使い方は3つある
よく使う規程や手順書は1回だけ添付しておく
社内の規程や手順書のように何度も聞く資料は、ふつうのチャットで1回添付しておくと次から貼らずに済みます。今回は別のチャットからファイル名で23.5秒、中身の言い方で20.7秒と、添付ありの21秒と変わらない速さで答えました。新しい相談のたびにファイルを探して添付する手間がなくなります。
呼ぶときはファイル名か出どころを1行書く
何も言わずに聞いた4回目も正しく答えましたが、どこを見たのかは札でしか分かりません。2回目と3回目のようにファイル名か「前に上げた○○の規程」と書くと、ChatGPTは答えの中でもライブラリのどのファイルで確かめたかを書いてくれました。あとで見直すときに根拠を追いやすくなるので、1行添える書き方をおすすめします。
残したくない資料は一時チャットで扱う
反対に、一度きりの資料や人に見せたくない資料は一時チャットで添付すると残りません。今回は一時チャットの中で17.2秒で正しく答え、そのあとふつうのチャットから呼んでも見つかりませんでした。あとで使う資料と残したくない資料で、チャットの種類を使い分けると分かりやすくなります。
公式ヘルプの仕様と突き合わせると一時チャットの説明どおりだった
OpenAIのヘルプ記事「ChatGPT のライブラリでファイルを管理する方法」に書かれていることと、今回の結果を並べます。ヘルプでは、ライブラリは無料版とGoとPlusとProとBusinessのユーザーが使えるとしています。Enterpriseなどのワークスペースでも使え、欧州経済領域やスイスや英国も対象です。
保存のされ方は、アップロードしたファイルと作成したファイルが自動で保存されるという説明です。今回ふつうのチャットで添付した規程は、ボタンを押さずに別のチャットから呼べたので説明と合っていました。一時チャットのファイルは保存されないという説明も、6回目の結果と合っています。

容量の上限もヘルプに載っています。ライブラリの容量は無料版が500MB、Goが4GB、PlusとBusinessが20GB、Proが100GBです。1つのファイルには512MBの上限があり、画像は1枚20MBまでとされています。今回は小さなテキストファイルしか使っていないので、上限に当たるかどうかは確かめていません。
削除についてもヘルプに決まりがあります。ファイルは手で削除するまで残り、ファイルを含むチャットを消してもライブラリのファイルは消えません。削除したファイルは、例外を除いて30日以内にOpenAIのシステムから完全に削除される予定だと書かれています。
ほかにもヘルプには2つの決まりがあります。1つは、ライブラリで1つ以上のファイルを選んで「ダウンロード」ボタンを押すと手元に保存し直せることです。もう1つは、ライブラリに接続したGoogle ドライブのファイルはChatGPTからは削除できず、Google ドライブ側で消す必要があることです。どちらも今回は試していません。

ヘルプには、別のチャットから名前で呼んだときにどこまで探すのかは書かれていません。今回は名前を書かずに聞いた回でも規程を見つけましたが、これは公式が約束している動きではなく、この日に編集部の画面で起きたことです。
気をつけることはチャットを消してもファイルが残る点だ
いちばん気をつけたいのは、チャットを消してもライブラリのファイルは消えないことです。今回のように名前を書かずに聞いても規程が答えに出てくるので、残したくない資料はライブラリの画面から削除する必要があります。ヘルプでは「ライブラリ」タブでファイルを選び、「削除」かゴミ箱のアイコンを押す手順になっています。
今どちらのチャットにいるかを見分ける手がかりもあります。今回の画面では、一時チャットで送った文の吹き出しが点線の枠で表示されていました。ふつうのチャットの吹き出しは黒い塗りです。残したくない資料を添付する前に、吹き出しの形と入力欄の周りを見ておくと間違えにくくなります。
次に、ファイルの形式が違うと別のファイルになる点です。7回目はxlsxを頼んだのに、ChatGPTは同じ名前のPDFで答えました。今回は中身が同じだったので正解でしたが、版の違う資料が同じ名前で残っていると古いほうを読むおそれがあります。札のファイル名を確かめる癖をつけてください。
この検証で試していないことも書いておきます。ライブラリの画面そのもの(一覧・検索・削除のボタン)は、アカウントの実際のファイル名が並ぶため撮影していません。「ライブラリから追加」で選んで添付する操作と、容量を埋める試験と、フォルダの共有も今回は編集部の操作の都合で試せませんでした。どれもヘルプの説明までにとどめています。
最後に、今回の結果は2026年10月20日のChatGPT Plusでの7回分です。考える段はMediumのままでした。無料版や別の段で同じ速さになるかは確かめていません。
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- 消えません。公式ヘルプでは、ファイルは手で削除するまでアカウントに残り、ファイルを含むチャットを消してもライブラリのファイルは削除されないと説明しています。消すときはライブラリのタブでファイルを選び、削除かゴミ箱のアイコンを押します。削除したファイルは例外を除いて30日以内に完全に削除される予定です。
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