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AI検証ラボ

GeminiのDeepResearchの使い方とプロンプト3つ

読了 約19分
通常のチャットでも5項目を101秒で当てた。DeepResearchの前に通常のGeminiで試した
この記事の要点

GeminiのDeep Researchは、入力欄の[+]から選んで計画を確かめてから始めます。2026年10月28日に同じ調べものを通常のチャットへ送ると、最低賃金の5項目は101秒で全部合いました。ただし出典は1つの名前だけでした。そのまま使えるプロンプト3つも載せています。

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AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
AInformationは、AIツールの料金や求人、資格を自分で調べて数えているAIのデータメディアです。個人のAI選びにも、企業のAI導入にも使える数字を出しています。運営と記事の確認は藤井俊太が1人で行っています。藤井俊太のプロフィール

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GeminiのDeep Researchは、入力欄の[+]から選んで計画を確かめてから始めます。2026年10月28日に同じ調べものを通常のチャットへ送ると、最低賃金の5項目は101秒で全部合いました。ただし出典は1つの名前だけでした。そのまま使えるプロンプト3つも載せています。

101秒通常のチャットが最低賃金の5項目を全部当てるまで
97.7秒決算PDFと国の統計を比べたレポートが返るまで
3.57倍GeminiのEC比率の倍率(答え合わせの基準と同じ)
この記事で分かること
  • GeminiのDeep Researchは入力欄の[+]から選び、計画を確かめてから[リサーチを開始]を押す(公式ヘルプの手順)
  • 2026年10月28日に通常のチャットへ最低賃金の調べものを送ると、101秒で5項目とも厚生労働省の一覧と合った
  • 出典の欄は6行とも同じ名前のリンクで、聞き直すとGemini自身が「仮定の数字」と書いた
  • 決算PDFと経済産業省の統計の突き合わせは97.7秒で、1週間前に公表された9.80%を使って3.57倍と出した
  • 同じ文を新しい会話で送ると、210.9秒たっても「ウェブを検索しています」のままだった
  • コピーしてそのまま使えるプロンプト3つと、Deep Researchになっているかを見分ける印

GeminiのDeep Researchの使い方は[+]から選んで計画を確かめること

GeminiのDeep Researchは、入力欄の左の[+](ファイルを追加)から[Deep Research]を選んで使います。質問を送るとまず調べる計画が出るので、中身を読んでから[リサーチを開始]を押す流れです。Googleの公式ヘルプ「Gemini アプリで Deep Research を利用する」の手順をパソコン向けに短くすると、次の5つになります。

  1. パソコンのブラウザで gemini.google.com を開く
  2. 入力欄の[+]を押して[Deep Research]を選ぶ。資料を渡すときは同じ[+]から[ファイル]を選んで添付する
  3. 調べたいことを入力して送信する
  4. Geminiが作ったリサーチの計画を読む。直したいときは[プランを編集]を押す
  5. [リサーチを開始]を押す。レポートができたら[開く]で中身を見る
Geminiアプリのヘルプページ。入力欄のファイルを追加からDeep Researchを選び、計画を確かめてリサーチを開始を押す手順が日本語で並んでいる
Gemini公式ヘルプにあるDeep Researchの始め方の手順 出典:support.google.com(2026年10月28日時点の画面)

公式ヘルプには、レポートの作成に通常5〜10分ほどかかると書かれています。待つ間にチャットを閉じてもよく、できあがると通知が届きます。調べる先は標準ではGoogle検索です。Google Workspaceのアプリをつないでいれば、GmailやGoogleドライブを足すこともできます。

AInformation編集部は、この手順で使う前提の頼み方を3つ作りました。2026年10月28日にGeminiへ送った文そのままです。

プロンプト① 公的な数字を出典つきの表にまとめる

2026年度(令和8年度)の地域別最低賃金を、厚生労働省の発表をもとに調べてください。全国加重平均額と前年度からの引き上げ額、最高額と最低額の都道府県と金額、引き上げ額がいちばん大きい都道府県、発効日がいちばん遅い都道府県とその日付を、表にまとめてください。数字ごとに出典のURLを付けてください。

ポイントは「厚生労働省の発表をもとに」と元の出どころを名指しする所です。答えを確かめるときに開く先がはっきりします。最後の「数字ごとに出典のURLを」は、あとで1つずつ照らすための一文です。

プロンプト② レポートの表だけでグラフを作る

新しく調べ直さず、リサーチも開始しないでください。上のレポートの表だけを使って、引き上げ額が大きい順に上位5つの都道府県を棒グラフにしてください。グラフの下に、レポートの中で出典のURLを示せなかった数字があれば書き出してください。

Deep Researchのレポートのあと、同じ会話で続けて送る文です。「新しく調べ直さず」「リサーチも開始しないで」と先に書いておくと、表の数字だけで答えるよう頼めます。後半で出典の無い数字を書き出させるのは、自分で確かめる所を絞るためです。

プロンプト③ 手元の資料と国の統計を比べる

添付した決算資料(架空の会社「サンプル商事」)にある2025年度のEC比率と前年度のEC比率を引用し、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」の最新版にある物販系分野のEC化率と比べてください。サンプル商事のEC比率が国のEC化率の何倍かを計算し、調査の年と公表日も書いてください。サンプル商事は架空の会社なので、会社そのものはウェブで調べないでください。レポートの最後に、添付の資料から取った数字と、ウェブの出典から取った数字を分けた一覧を付けてください。

決算資料のPDFを[+]から添付して送ります。会社名と数字の名前は、自分の資料に合わせて書き換えてください。「会社そのものはウェブで調べないで」と書くのは、資料に無い数字が混ざるのを防ぐためです。最後の一覧は、どこまでが手元の事実かを分けるためのものです。

Geminiの通常のチャットは最低賃金の5項目を101秒で全部当てた

結論から書きます。2026年10月28日にGeminiへプロンプト①を送ると、101秒で表が返りました。全国加重平均の1,177円から沖縄県の12月2日の発効まで、5項目とも厚生労働省の答申の一覧と合っています。

画面の入力欄には、モデルとして「Flash」と出ていました。Deep Researchのモードは編集部の操作の都合で選べておらず、今回の4回はどれも通常のチャットの答えです。Deep Researchそのものにかかる時間や正しさは、今回は比べられていません。この記事の数字は、Deep Researchに頼む前の通常のチャットがどこまでできるかを測ったものとして読んでください。

それでも分かったことは3つあります。1つ目は、公的な数字は当たるのに出典が弱いことです。表の出典の欄は6行とも同じ「厚生労働省 報道発表資料」でした。聞き直すとGemini自身が「実在しないURL/仮定の数字」と書き、自分の表を根拠の無いものとして扱っています。編集部が厚生労働省の一覧で照らすと、その数字は全部正しいものでした。

2つ目は、手元の資料と国の統計を組み合わせる仕事なら通常のチャットで十分に回ったことです。架空の会社サンプル商事の決算PDFを添付すると、97.7秒でEC比率35.0%を引きました。経済産業省が2026年10月21日に公表した物販系のEC化率9.80%と比べ、3.57倍という答えです。公表から1週間しかたっていない数字を使っていました。

3つ目は、同じ文でも毎回同じ速さで返るとは限らないことです。プロンプト①を新しい会話でもう一度送ると、210.9秒たっても画面は「ウェブを検索しています」のままでした。調べものをAIに任せるときは、数字の正しさと出典と待ち時間を分けて見る必要があります。

Geminiで試した手順は4つで同じ文を新しい会話でも送った

検証は2026年10月28日の午後に、パソコンのブラウザからGeminiを操作して行いました。使ったのはGoogle AI Proの月額アカウントです。課題は3種類で、送った回数は4回でした。秒数は送信してから答えが出るまでを編集部の仕組みで測った値で、文字数は画面に出た答えの字数です。

こんな検証をしました。Geminiに同じ調べものを2回送った。対象。Gemini(Google AI Pro)。方法。3つの課題を4回送り公式と照合。時点。2026年10月28日。最低賃金の5項目は101秒で全部一致。AIに聞いても出てこない実測。AInformation編集部が作ったイラスト図解(「こんな検証をしました」の場面)
Geminiに同じ調べものを2回送った
  1. 新しい会話でプロンプト①を送る。最低賃金の調べものです。計画のカードは出ず、101秒で6行の表が返りました。答えは325字です。
    Geminiに2026年度の地域別最低賃金を聞き、都道府県別の金額を表で答えた画面
    Geminiが2026年度の最低賃金を6行の表で答えた画面 AInformation編集部が2026年10月28日にGeminiを操作した画面
  2. 同じ会話でプロンプト②を送る。表の数字だけで上位5県の棒グラフを作るよう頼みました。46.9秒で文字の答えが返り、グラフの絵はありません。答えは531字でした。
    Geminiに都道府県別の引き上げ額データを分析させ、棒グラフが作成できない理由と根拠の無い数字を回答した画面
    Geminiが表に1県分しか無いとして棒グラフを作らなかった画面 AInformation編集部が2026年10月28日にGeminiを操作した画面
  3. 別の新しい会話でプロンプト①をもう一度送る。1字も変えずに送り直しています。210.9秒たった時点でも、画面には「ウェブを検索しています」とだけ出ていました。記録できた字数はこの11字です。
    Geminiに最低賃金の調査を依頼しウェブ検索中と表示された画面
    同じ文を新しい会話で送るとウェブを検索していますと出た画面 AInformation編集部が2026年10月28日にGeminiを操作した画面
  4. 別の新しい会話に決算PDFを添付してプロンプト③を送る。架空の会社サンプル商事の決算資料を[+]から添付しました。97.7秒でレポートが返り、答えは934字でした。
    Geminiに添付PDFを読ませてEC化率を国の統計と比較したレポートが表示された画面
    Geminiが決算PDFと経済産業省の統計を比べたレポートの画面 AInformation編集部が2026年10月28日にGeminiを操作した画面

4回とも、入力欄のモデルの表示は「Flash」のままでした。残り回数や上限の知らせも画面には出ていません。4回の結果をまとめると次の表になります。

Geminiに送った4回の結果

課題 送った会話 秒数 文字数 結果
① 最低賃金の調べもの 新しい会話 101.0秒 325字 5項目とも厚労省の一覧と一致
② 表だけで棒グラフ ①と同じ会話 46.9秒 531字 グラフなし・理由を説明
①をもう一度 別の新しい会話 210.9秒 11字 検索中の表示のまま
③ 決算PDFと国の統計 別の新しい会話 97.7秒 934字 4点とも正しい
データ:AInformation調べ(2026年10月28日・Google AI Pro・モデル表示はFlash・各1回) / 制作:AInformation

答えが出た3回は、どれも2分かからずに返っています。いちばん長い答えは決算PDFのレポートで934字です。最低賃金の表は325字と短く、項目と数字と出典の名前だけを並べた形でした。

Geminiの最低賃金の答えは厚生労働省の一覧と5項目とも合った

プロンプト①の答えは、厚生労働省が2026年9月3日に出した報道発表とその別紙の答申状況の一覧で照らしました。5項目とも一覧と同じです。

Geminiの答えと厚生労働省の一覧

項目 Geminiの答え 厚生労働省の一覧 判定
全国加重平均と引き上げ額 1,177円・56円(前年度1,121円) 1,177円・56円(昨年度1,121円) ○
最高額 東京都 1,280円 東京都 1,280円 ○
最低額 宮崎県 1,085円 宮崎県 1,085円 ○
引き上げ額がいちばん大きい県 佐賀県 65円(改定後1,095円) 佐賀県 65円(1,095円) ○
発効日がいちばん遅い県 沖縄県 2026年12月2日 沖縄県 令和8年12月2日 ○
データ:厚生労働省「令和8年度地域別最低賃金額答申状況」とGeminiの答え(2026年10月28日) / 制作:AInformation

全国加重平均の1,177円と前年度の1,121円は、厚生労働省の発表の見出しにある数字そのままでした。最高額は東京都の1,280円で、最低額は宮崎県の1,085円です。引き上げ額は47都道府県で54円から65円の幅があり、65円はGeminiが挙げた佐賀県の1県だけでした。発効日がいちばん遅いのは沖縄県の12月2日で、これも一覧と合っています。

厚生労働省の報道発表資料。47都道府県で54円から65円の引き上げと、全国加重平均額1,177円(昨年度1,121円)が書かれている
厚生労働省の発表にある令和8年度の答申のポイント 出典:mhlw.go.jp(2026年10月28日時点の画面)

最低賃金は年度ごとに額が変わるので、前の年度の1,121円と取り違えやすい数字です。今回の答えは1,121円を前年度の額として引き上げ額の行に添えていました。

一方で、プロンプトが頼んだ「数字ごとに出典のURL」は付いていません。出典の欄は6行とも「厚生労働省 報道発表資料」という同じ名前のリンクで、URLの文字は表に出ていませんでした。厚生労働省以外のサイトを出典にした行は0行です。リンク先は今回は開いていないので、正しいページにつながっていたかは確かめていません。

GeminiのDeep Researchで役立つ頼み方は出典・グラフ・添付の3つ

今回の4回から、Deep Researchでも通常のチャットでも使える頼み方が3つ見えました。

① 出典は同じ会話で聞き直して自分で開く

プロンプト②の後半では、表の中で出典のURLを示せなかった数字を書き出すよう頼みました。Geminiの答えは「当該リンク先(実在しないURL/仮定の数字)において根拠を示せていません」というものです。全国加重平均の1,177円から沖縄県の発効日まで、表の数字を6つの組に分けて全部挙げていました。

正しい数字を仮定と呼んだ流れ。出典は1つの名前。6行とも同じリンク名。聞き直すと。根拠を示せないと答えた。一覧で照らすと。5項目とも正しかった。ただし リンク先は開いておらず正しいページかは未確認。出典は元の発表を自分で開く。AInformation編集部が作ったイラスト図解(仕組みの矢印図(入口→仕組み→結果))
正しい数字を仮定と呼んだ流れ

ところが厚生労働省の一覧で照らすと、その数字は5項目とも正しかったのです。Geminiは正しい数字を「仮定の数字」と呼び、根拠を示せないと書いたことになります。答えの正しさと、AIが自分で言う確かさは別物でした。

ここから言える使い方は、聞き直しを照らす先を絞る道具にすることです。答えが出たら、同じ会話で出典を示せない数字を挙げてもらいます。挙がった数字は、厚生労働省のような元の発表を自分で開いて照らします。AIの自己申告をそのまま信じない所がコツです。

② グラフは元の数字がそろった表から頼む

プロンプト②の前半は、引き上げ額の上位5県の棒グラフです。Geminiは46.9秒で、表から「上位5つの都道府県」を特定できないと答えました。先の表には、引き上げ額が佐賀県の65円しか入っていなかったからです。

表に無い数字を足して描くより、足りないと言うほうが安全な判断です。グラフまで作りたいなら、最初の調べものの段階で全部の都道府県の引き上げ額を表に入れるよう頼んでおきます。公式ヘルプによると、Deep Researchのレポートは右のCanvasのパネルで[作成]を押して図表にできます。作りたい図表の説明を入力する形です。

③ 手元の資料とウェブの数字を分けて書かせる

プロンプト③では、最後に資料の数字とウェブの数字を分けた一覧を頼みました。Geminiの答えは「添付資料から引用した数値」と「ウェブ出典から引用した数値」の2つに分かれています。資料の側にはEC比率の35.0%と31.3%が並びました。売上高の682億円(前年度654億円)とEC売上高の239億円(前年度205億円)も資料の側です。

添付したPDFと照らすと、この6つの数字は全部資料と同じでした。ウェブの側には、経済産業省の調査の対象年・公表日・物販系のEC化率9.80%・物販系の市場規模15兆8,233億円が入っています。分けて書かせておけば、社内の資料に引くときにどの数字の出どころを確かめればよいかがすぐ分かります。

同じ文を新しい会話で送ると210.9秒たっても検索中のままだった

同じプロンプト①を2回送ると、待ち時間はまるで違いました。1回目は101秒で表まで返っています。2回目は210.9秒たっても、画面に「ウェブを検索しています」とだけ出ていました。どちらも新しい会話で、入力欄の表示は同じ「Flash」です。

Geminiの答えが出るまでの秒数

①1回目 101.0秒
②グラフ 46.9秒
①2回目 210.9秒(検索中)
③決算PDF 97.7秒
データ:AInformation調べ(2026年10月28日・Google AI Pro・モデル表示はFlash) / 制作:AInformation

2回目はこの時点で次の手順へ進んだので、そのあと答えが出たかは確かめていません。言えるのは、同じ文でも1回目の101秒を大きく超えて待つことがあるという点です。急ぎの調べものほど、この揺れを見込んでおく必要があります。

Deep Researchそのものは、公式ヘルプで通常5〜10分かかると案内されています。複雑なレポートはさらに長くなることがあり、待つ間にチャットを閉じてもかまいません。できあがれば通知が届きます。「終わらない」と感じたら、まずは公式の目安の時間がたつまで待ってから画面を開き直すのが近道です。

Geminiアプリのヘルプページ。レポートの作成には通常5〜10分ほどかかり、待つ間にチャットを開いておく必要は無いと書かれている
Gemini公式ヘルプにあるレポートの作成時間の目安 出典:support.google.com(2026年10月28日時点の画面)

通常のチャットで長く待たされたときは、同じ文を新しい会話で送り直すのも手です。今回の1回目と2回目のように、同じ文でも返り方が変わることがあります。送り直す前に、前の会話に答えが途中まで残っていないかを見ておくと二重に頼まずに済みます。

Geminiは決算PDFと1週間前の経済産業省の統計から3.57倍を出した

プロンプト③は、架空の会社サンプル商事の決算PDFと経済産業省の「電子商取引に関する市場調査」の最新版を1つのレポートにまとめる課題です。答え合わせの4点は、4点とも合っていました。

決算PDFと国の統計の答え合わせ

見た点 Geminiの答え 答え合わせの基準 判定
資料のEC比率 35.0%・前年度31.3% 35.0%・31.3% ○
経済産業省の最新版 2025年・2026年10月21日公表・9.80% 令和7年度の調査・9.80% ○
倍率の計算 約3.57倍 3.57倍 ○
資料とウェブを分けた一覧 2つに分けて記載 あること ○
データ:AInformation調べ(2026年10月28日)・自作の決算資料と答え合わせの基準 / 制作:AInformation

サンプル商事のEC比率は2025年度が35.0%で、前年度が31.3%です。どちらもPDFの「販売チャネル別の売上」の欄と同じでした。経済産業省の数字は令和7年度の調査のもので、対象の年は2025年です。公表日は2026年10月21日と書いていました。物販系分野のEC化率は9.80%で、編集部が答え合わせに使った値と同じです。

検証した日から見ると、公表は1週間前でした。1つ前の版の2024年のEC化率は9.78%で、Geminiはこの値も「前年の9.78%から0.02ポイント増」と添えています。古い版の数字を最新として使うことはありませんでした。

倍率は「35.0%÷9.80%≈3.5714…」と式を見せたうえで、約3.57倍としていました。答え合わせの基準の3.57倍と合っています。本文の後半では同じ値を「約3.6倍」とも書いていて、どちらも丸め方の違いの範囲です。

会社そのものをウェブで調べないよう頼んだ点も守られていました。レポートに出てくるサンプル商事の数字は、どれも添付したPDFにあるものです。画面では資料から引いた数字の横に「PDF」の札が付き、どこから取ったかが見て分かります。

Deep Researchと通常のチャットの違いは計画のカードが出るかで見分ける

Deep Researchを選んだつもりでも、通常のチャットのまま送っていることがあります。見分ける印は、送ったあとに調べる計画が出るかどうかです。公式ヘルプの手順では、送信するとGeminiがリサーチの計画を作ります。[リサーチを開始]を押してから調べ始める仕組みです。

今回の4回は、どれも計画のカードが出ないまま答えが返りました。答えが出た3回は46.9秒から101秒で、公式ヘルプが示すDeep Researchの目安の5〜10分とは動きが違います。画面で起きたことから見ても、4回とも通常のチャットの答えでした。

Deep Researchか見分ける。送ったあとこうなっていませんか?。計画のカードが出ない。すぐに答えが返った。開始のボタンを押していない。当てはまる人は。[+]からDeep Researchを選び直す。公式の目安は5〜10分かかる。AInformation編集部が作ったイラスト図解(「こんなことしていませんか」のチェック場面)
Deep Researchか見分ける

計画が出ずに答えが返ったら、入力欄の[+]を開いて[Deep Research]が選ばれているかを見直します。公式ヘルプによると、Deep Researchは18歳以上が対象です。Geminiのアプリへのログインも要ります。メニューに見当たらないときは、この2つを先に確かめてください。

レポートが完成すると[開く]のボタンが出て、会話の横にレポートが表示されます。Googleドキュメントへの書き出しや音声の解説づくりも、右のCanvasのパネルから選べます。通常のチャットの答えは会話の中にそのまま出るので、出る場所でも区別ができる仕組みです。

GeminiのDeep Researchの上限と無料で使える範囲は1日の回数で決まる

Deep Researchには、1日に実行できるリサーチの数と同時に実行できるリサーチの数に上限があります。上限に近づくと、その日の残りの数が通知で分かるというのが公式ヘルプの説明です。ただしこのページに、何回までという具体的な数字は載っていません。

Geminiアプリのヘルプページ。1日に実行できる数と同時に実行できる数に上限があり、Google AI ProとUltraは上限が高いと書かれている
Gemini公式ヘルプにあるDeep Researchの上限の説明 出典:support.google.com(2026年10月28日時点の画面)

無料で使えるかについては、公式ヘルプが高速モードでのレポートの生成は誰でも使えると説明しています。Google AI ProとGoogle AI Ultraでは思考モードを使えて、作れるレポートの上限も高い設定です。Google AI Ultraでは、レポートにグラフや図などのビジュアルも入ります。

今回のGoogle AI Proのアカウントでは、4回送っても残り回数や上限の知らせは画面に出ませんでした。ただ今回の4回は通常のチャットの答えです。Deep Researchの回数がどう減るかは、この検証では分かりません。

回数に限りがある以上、Deep Researchは計画を読んでから始めるのが得です。調べる範囲がずれていたら、計画の段階で[プランを編集]を押して直します。始めてからやり直すより、回数の無駄が少なくて済むからです。

Geminiで調べものをするときの注意は出典を自分で開いて確かめること

今回の実測から、Geminiに調べものを任せるときの注意を3つにまとめます。

Geminiの通常のチャットで調べもの。Gemini。通常のチャット。できた。最低賃金の5項目を101秒で当てた。決算PDFと統計を97.7秒で比較。1週間前の公表を拾った。気をつける。出典は6行とも同じ名前。表だけではグラフにならず。2回目は210.9秒で検索中。出典は元の発表を開いて確かめる。AInformation編集部が作ったイラスト図解(1本のできる/できない)
Geminiの通常のチャットで調べもの

1つ目は、数字が合っていても出典は自分で確かめることです。最低賃金の表は5項目とも正しかったのに、出典は6行とも同じ名前のリンクでした。Gemini自身もその数字を「仮定の数字」と呼んでいます。社外へ出す資料に使うなら、厚生労働省や経済産業省の元の発表を開いて照らしてください。

2つ目は、同じ文でも返り方が毎回同じではないことです。1回目は101秒で返り、2回目は210.9秒たっても検索中でした。急ぎの調べものは時間に余裕を持って頼み、長く待たされたら新しい会話で送り直す判断も要ります。

3つ目は、手元の資料を添付する仕事は通常のチャットでも十分に回ったことです。決算PDFと国の統計の突き合わせは97.7秒で返り、4点とも正しい答えでした。会社そのものをウェブで調べないよう書いた今回は、架空の会社を実在の会社と取り違えることもありませんでした。

料金の面では、Deep Researchは高速モードなら誰でも使えます。Google AI ProやGoogle AI Ultraにすると上限が上がり、思考モードも選べます。何回まで使えるかはヘルプのこのページに書かれていないので、上限の知らせが出たらその日の残りを見て使い分けてください。

関連する記事とツール

藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

通常のチャットでも、公的な数字そのものはかなり正確に返ってきました。気になったのは出典です。表の数字は全部正しいのに、Gemini自身が根拠を示せないと書きました。会社でAIに調べものを任せるときは、答えの数字より先に出典の欄を見てください。元の発表を1回は開く習慣が役に立ちます。手元の資料と国の統計を並べる仕事は、資料の数字とウェブの数字を分けて書かせると確かめる手間がぐっと減ります。

よくある質問
GeminiのDeep Researchはどこから選びますか?
入力欄の左の[+](ファイルを追加)から[Deep Research]を選びます。Googleの公式ヘルプの手順では、そのあと質問を送るとリサーチの計画が出ます。[リサーチを開始]を押すと調べ始め、計画は[プランを編集]で直せます。送ったあとに計画が出ずにすぐ答えが返ったときは、通常のチャットのまま送っていないか見直してください。
GeminiのDeep Researchは無料で使えますか?
公式ヘルプでは、高速モードでのレポートの生成は誰でも使えると説明しています。Google AI ProとGoogle AI Ultraでは思考モードが使え、作れるレポートの上限も高くなります。1日に実行できる数と同時に実行できる数には上限がありますが、ヘルプのページに具体的な回数は書かれていません。上限が近づくと、通知でその日の残りが分かります。
Deep Researchのレポートはどれくらいで終わりますか?
公式ヘルプでは通常5〜10分ほどかかると案内されています。複雑なレポートはさらに長くなることがあり、待つ間にチャットを閉じてもかまいません。完成すると通知が届きます。AInformation編集部が2026年10月28日に通常のチャットへ同じ調べものを2回送ったときは、1回目が101秒で返りました。2回目は210.9秒たっても検索中でした。
Geminiに調べさせた数字は正しいですか?
2026年10月28日の検証では、通常のチャットが最低賃金の5項目を全部正しく答えました。全国加重平均1,177円や最高額の東京都1,280円など、厚生労働省の答申の一覧と同じです。ただし出典の欄は6行とも同じ名前のリンクで、聞き直すとGemini自身が「仮定の数字」と書きました。使う前に元の発表を開いて確かめてください。
手元のPDFと国の統計をGeminiでまとめて比べられますか?
比べられます。架空の会社の決算PDFを添付して経済産業省の電子商取引の統計と比べるよう頼むと、97.7秒でレポートが返りました。EC比率35.0%と国のEC化率9.80%を並べて約3.57倍と計算し、1週間前に公表された最新版を使っています。会社そのものはウェブで調べないよう書いたところ、資料に無い数字は混ざりませんでした。

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