Dotsは5分でサイトを作った 公開は会社の設定で止まった
米Business Insiderの記者がOpenAIの新しいAIエージェント機能「Dots」を職場で試し、作ったサイトを社外へ公開できなかった。記者の会社は法人向けのChatGPT Enterpriseを契約していて、Dotはすぐに使えた。止めたのはDotsの機能ではなく会社のワークスペースの設定だ。Dotsは9月29日に発表された常時動くエージェントだ。
記者は世界の奇妙な死亡事故を集めるサイトを頼んだ。約5分で、一次情報を確かめた6件の事例が並ぶサイトができあがった。ただしDotは「あなただけが見られる状態で保存した」と伝え、自動で更新する仕組みもまだ使えないと返した。
一般に公開するよう頼むと、約1分後に断りが返ってきた。このワークスペースでは公開リンクの発行も外部の人の招待も許されていないという理由だ。外への共有を有効にするのは管理者であるIT部門の仕事になる。
- 9/29OpenAIがChatGPTの新機能Dotsを発表
- 10/9BIの記者が許可を得てDotを社内アプリにつないだ
- 10/12日本の料金ページでDotはProの欄だけと確認
Plusの月3,000円では使えない Proは月16,800円から
Dotsを個人で使えるのはChatGPT Proだけだ。AInformationが10月12日に日本の料金ページを開くと、「常時稼働のエージェント Dot」はProの欄にだけ載っていた。Proは月額16,800円からで、月3,000円のPlusの欄には入っていない。
OpenAIの公式ヘルプによると、Proで使えるのは欧州経済領域とスイスと英国の外にいる18歳以上の人だ。日本は対象に入る。最初の1体はProやBusiness Premiumの料金のまま追加の支払いなしで使える。
会社の契約はBusiness Premiumか管理者が有効にしたEnterprise
会社の契約で使えるのはBusiness Premiumと、管理者が有効にしたEnterpriseだ。Enterpriseはベータとしての提供で、最初はオフになっている。法人向けの比較表を開くと、Dotの行はBusinessの列が「Business Premium」でEnterpriseの列にチェックが付いていた。
| プラン | 日本の料金ページの月額 | Dots |
|---|---|---|
| Plus | 3,000円 | 使えない |
| Pro | 16,800円から | 使える(最初の1体は追加料金なし) |
| Business | 1人3,050円(年払い・2人以上)/3,850円(月払い) | 上の段のBusiness Premiumだけ |
| Enterprise | 営業に問い合わせ | 管理者が有効にするとベータで使える |
表の出どころはChatGPTの料金ページとOpenAIの公式ヘルプで、AInformationが10月12日に確かめた。Business Premiumの月額は日本の料金ページには出てこなかった。Dotsのために上の段へ移るかどうかは、額を確かめてからの判断になる。

社内ツールの操作はIT部門の承認待ち 接続を外しても情報は残る
社内のツールをDotに触らせるときも、IT部門の承認が先に要る。記者がニュースレターの入稿ツールを任せられるかを聞くと、Dotsの製品責任者のアレキサンダー・エンビリコス氏は「可能です」と答えた。そのうえでパスワードの管理を含めてIT部門の許可が要ると付け加えている。
記者は10月9日に会社の正式な許可を取り、Dotを社内の複数の業務アプリにつないだ。Googleドキュメントの原稿を入稿ツールの欄へ流し込ませると、期待を大きく上回る出来だったと書いている。道具より先に社内の許可が壁になったわけだ。
情報システム部門が見ておきたいのは公式ヘルプの1文だ。Dotからアプリの接続を外しても、それまでにDotが取った情報は消えない。消すにはDotをリセットして会話や記憶ごと削除するしかない。
Dotは自分専用のクラウド上のパソコンで動き、GPT-6 Astraが中で使われている。手元のパソコンへのアクセスは最初はオフで、許可するとそのパソコンのファイルも扱える。スマホのアプリでは話しかけられるが、新しいDotは作れない。

導入前に決める3つ 外部共有と接続先と止め方
会社でDotsを試すなら、先に管理者と3つを決めておくとよさそうだ。1つ目はDotが作ったものを社外へ出してよいかで、BIの記者が止まったのはここだった。2つ目はどのアプリにつなぐかで、接続を外しても情報は残る前提で選びたい。
3つ目は勝手に動かす範囲だ。Dotには共有や購入などの操作ごとに「聞かずに進める」「事前の指示があれば進める」「進める前に聞く」「人に引き継ぐ」の4つから選べるルールがある。最初は「進める前に聞く」にしておくと、思わぬ送信を防げる。
個人のProで試す人も、会社のメールやチャットをつなぐ前に社内の決まりを確かめておきたい。Dotはつないだ先のアプリをまたいで働き、仕事の文脈を覚えていくからだ。

- ワークスペース
- 会社がChatGPTを法人で契約したときの社員の共有の場。公開リンクの発行や外部の招待を許すかを管理者が決める
Dotsで止まるのは機能より社内の決裁だ。導入の現場では、法人契約のChatGPTを外部共有オフのまま配っている会社が多いとみている。その設定のままだとDotが作ったサイトや資料を社外へ出す流れは通らない。それより気をつけたいのは接続を外しても情報が消えない点だ。試しに業務アプリをつないだ社員が後で外しても、Dotの中には記憶が残る。情報システム部門は試す人とつないでよいアプリを先に決め、試し終えたらリセットするところまで手順に入れておくとよさそうだ。
- ChatGPTのDotsはPlusで使える?
- 使えない。日本の料金ページでは「常時稼働のエージェント Dot」がProの欄にだけ載っていて、月3,000円のPlusには入っていない。Proは月額16,800円からで、最初の1体は追加の支払いなしで使える。会社の契約ならBusiness Premiumか、管理者が有効にしたEnterpriseで使える。
- 会社のChatGPTでDotsが見つからないのはなぜ?
- 契約の種類か管理者の設定で止まっている可能性がある。Businessで使えるのは上の段のBusiness Premiumだけだ。Enterpriseはベータとしての提供で最初はオフになっていて、ワークスペースの管理者が有効にしないと出てこない。個人のProでも欧州経済領域とスイスと英国では使えない。
- Dotsで作ったサイトは社外に公開できる?
- ワークスペースの設定しだいだ。Business Insiderの記者がChatGPT Enterpriseで頼んだときは約5分でサイトができた。ところが公開リンクの発行と外部の招待が許されておらず、公開できなかった。作ったサイトは最初は本人だけが見られる状態で保存され、外部共有を有効にできるのは管理者だ。
- Dotsからアプリの接続を外せば情報は消える?
- 消えない。OpenAIの公式ヘルプによると、接続を外してもDotがそれまでに取った情報は残る。消すにはDotをリセットする必要があり、会話と記憶と予定したタスクがまとめて削除される。会社のメールやチャットをつなぐ前に、試す範囲と終わったあとのリセットを決めておくと安心だ。
この記事の出典
補助資料
- [1]Business Insider Japanこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月12日
