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ChatGPTプロジェクトの指示の違いは300字を頼んでも174字の箇条書きで返った

読了 約20分
ChatGPTプロジェクトの指示の違いは300字を頼んでも174字の箇条書きで返った
この記事の要点

ChatGPTのプロジェクトに書いた指示は中のチャットにだけ効きました。2026年10月21日にChatGPT Plusで同じ質問を送ると、中は194字の箇条書きで外は974字の表つきの答えです。一方で中に添付した企画メモは、外のチャットからも読まれて予算を答えました。

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AI導入コンサルタント

藤井俊太(Shunta Fujii)

AIのスペシャリストとして、最新のAI情報を常にキャッチ、アップデートしている。自らもAI導入コンサルタントとして活動し、主に生成AIを駆使した業務効率化、生産性向上、新規事業開発を行なっている。
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ChatGPTのプロジェクトに書いた指示は中のチャットにだけ効きました。2026年10月21日にChatGPT Plusで同じ質問を送ると、中は194字の箇条書きで外は974字の表つきの答えです。一方で中に添付した企画メモは、外のチャットからも読まれて予算を答えました。

95.3秒添付し直さず別のチャットで予算と雨の扱いを正しく答えるまで
974字中では194字だった質問をプロジェクトの外で聞いた答えの長さ
174字300字くらいの文章を頼んでも箇条書きのまま返った答え
この記事で分かること
  • 同じプロジェクトの新しいチャットは添付し直さなくても95.3秒で「予算上限は48万円」「前日17時に総務課が判断」と正しく答えた
  • プロジェクトの外のふつうのチャットも同じ企画メモを読み、120.8秒の時点で予算と雨の扱いを表にまとめていた
  • 収穫祭と関係のない質問でも指示は効き、プロジェクトの中は194字の箇条書きで外は974字の表と見出しの答えになった
  • 「箇条書きはやめて300字くらいの文章で」と頼んでも答えは174字の箇条書きのままで、最後の行の印も付いた
  • 同じプロジェクトの2つ目のチャットでは短い質問を1回送っただけで「長さの上限に到達しています」という表示が出た
  • プロジェクトの指示の文と投げた質問をそのまま載せているので、自分のアカウントで同じ順に試せる

ChatGPTプロジェクトの指示は外のチャットで効かず同じ質問が974字になった

ChatGPTのプロジェクトは、チャットとファイルと指示をひとまとめにしておく機能です。AInformation編集部は2026年10月21日の11時台にChatGPT Plusのブラウザ版で試しました。架空の会社「サンプル青果」の収穫祭用にプロジェクトを作り、指示の欄に答え方のルールを書いています。ルールは「箇条書き3行以内」と「最後の行に(収穫祭プロジェクト)と書く」の2つです。考える段はどの回も中程度にそろえました。

いちばん大きい結果は、この指示がプロジェクトの外ではまったく効かなかったことです。「ChatGPTで長い文章を読みやすく要約するコツを教えてください。」という同じ文を送ると、プロジェクトの中の答えは194字の箇条書きでした。最後には「(収穫祭プロジェクト)」の印も付いています。ふつうのチャットでは答えが974字になり、表と見出しとコピー用の文例まで並びました。印はどこにもありません。

もうひとつの大きな結果は、プロジェクトに入れたメモの届く範囲です。1つ目のチャットに企画メモを添付しておくと、同じプロジェクトの新しいチャットは添付し直さなくても95.3秒で予算と雨の扱いを正しく答えました。さらにプロジェクトの外のチャットでも、会社名を足して聞くと同じメモの中身を答えています。指示は中だけに効いたのに、メモは外まで届いたことになります。

つまりプロジェクトは、答え方のルールを決める場所としてはきっちり区切られています。一方で中に入れた資料は、メモリの設定しだいで外のチャットからも読まれます。仕事の資料を入れるときは、ルールの範囲と資料の範囲を分けて考えるのが大事です。この記事ではその2つを、送った文と答えの字数と待ち時間で順に見ていきます。

ChatGPTのプロジェクトの中では2つ目のチャットが添付なしで95.3秒で正解し指示も効いた一方、外のチャットはメモの中身を答えたが指示は効かず同じ質問が974字になったことを示す図
企画メモは外のチャットまで届き指示はプロジェクトの中だけに効いたことを1枚にまとめた図(制作:AInformation)

ChatGPTプロジェクトは作成と指示とメモの添付で準備が終わる

今回の準備は、公式ヘルプ「Projects in ChatGPT」に書かれた流れのとおりです。プロジェクトを作って名前と指示を入れ、中のチャットでファイルを添付します。編集部はプロジェクト名を「AInformation検証 サンプル青果の収穫祭」にしました。メモリはデフォルトメモリのままで、プロジェクト専用メモリには切り替えていません。

  1. プロジェクトを新しく作り、名前を付ける(今回は「AInformation検証 サンプル青果の収穫祭」)
  2. プロジェクトの指示の欄に答え方のルールを書く(下の文をそのまま入れた)
  3. プロジェクトの中で新しいチャットを開き、考える段を「中程度」にする
  4. 入力欄の左の+から企画メモのテキストファイルを添付して送る
  5. 同じプロジェクトでもう一度新しいチャットを開き、添付せずに質問する
  6. ふつうのチャットへ戻って同じことを聞き、答えを比べる

指示の欄に入れた文はこれです。答えの形と目印の言葉を両方決めておくと、指示が効いたかどうかを画面で数えられます。目印が最後の行に出ればプロジェクトの指示が届いた証拠になり、出なければ届いていないと分かります。

あなたはサンプル青果株式会社の収穫祭の担当アシスタントです。答えは必ず箇条書き3行以内にまとめ、最後の行に「(収穫祭プロジェクト)」と書いてください。

添付した企画メモは221字のテキストファイルです。開催日・会場・予算・雨のとき・担当・集合・来場の見込みの7項目を並べた架空の資料で、実在の会社とは関係ありません。同じ材料で試したい人のために中身も載せておきます。

サンプル青果株式会社 収穫祭 企画メモ(総務課)
1. 開催日 2026年11月14日(土)10時〜15時
2. 会場 本社 第2倉庫前の駐車場
3. 予算 上限48万円(そのうち試食の材料費は12万円まで)
4. 雨のとき 前日17時に総務課が決める。中止はせず、第2倉庫の中へ移して小さくして開く
5. 担当 責任者は総務課の松浦。試食は販売課の小野寺
6. スタッフの集合 当日8時30分に第2倉庫前
7. 来場の見込み 約350人

1つ目のチャットではメモを添付して次の文で開催日と会場を聞く予定でしたが、今回は編集部の操作の都合でこの質問は試せませんでした。メモの添付そのものは送れているので、ここから先の回はこのメモを相手に測っています。

添付した収穫祭の企画メモを読んで、開催日と会場を答えてください。

ChatGPTのプロジェクト「AInformation検証 サンプル青果の収穫祭」を開いた画面で、入力欄の下のチャットのタブに題名のないチャットが10月21日の日付だけで並んでいる
プロジェクトの画面。名前と入力欄の下にチャットとソースのタブがあり一覧は日付だけ並ぶ(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

プロジェクトの画面には、上に名前と入力欄が出ます。入力欄には「AInformation検証 サンプル青果の収穫祭 で新しいチャット」のような薄い字が入り、ここから送るとプロジェクトの中のチャットになります。その下には「チャット」と「ソース」のタブが並びます。今回の一覧は題名が出ず、日付の「10月21日」だけが並んでいました。あとで目当てのチャットを探すときは、日付だけでは見分けにくいと感じました。

OpenAIヘルプセンターの「Projects in ChatGPT」のページ冒頭で、プロジェクトの概要と使う利点が英語で書かれ右側に章の目次が並んでいる画面
OpenAIのヘルプ記事Projects in ChatGPTの冒頭。チャットとファイルと指示をまとめると書かれている(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

同じプロジェクトの別のチャットは添付なしで95.3秒後に48万円と答えた

2つ目のチャットは、同じプロジェクトの中で新しく開きました。1つ目のチャットと変えたのは添付の有無だけです。ファイルを付けずに次の文を送りました。メモのどこにも触れていない、ふつうの聞き方です。

収穫祭の予算の上限と、雨が降ったときの扱いを教えてください。

ChatGPTは95.3秒で86字の答えを返しました。1行目は「予算上限は48万円で、うち試食の材料費は12万円までです。」です。2行目は雨のときの扱いで、前日17時に総務課が判断して中止せず第2倉庫内へ移すと書いています。メモの「上限48万円(そのうち試食の材料費は12万円まで)」と「前日17時に総務課が決める」の両方と合っていました。予算と雨の扱いは2つとも正解です。

答えの形も指示どおりでした。箇条書きは3行以内に収まり、最後の行は「(収穫祭プロジェクト)」だけになっています。メモの言葉をそのまま写すのではなく、「雨天時」「規模を縮小して開催」のように少し整えた言い方に直していました。金額と時刻と場所は一字も変わっていません。

公式ヘルプは「Projects can use their chats and files as context for future responses.」と書いています。プロジェクトは中のチャットやファイルを、この先の答えの材料に使えるという意味です。今回の結果はこの説明どおりでした。ただ答えの下にはファイルの札も出どころの表示もなく、どのチャットから読んだのかは画面からは分かりませんでした。

ひとつ気になる表示もありました。答えのすぐ下に赤い枠で「この会話は長さの上限に到達していますが、新しいチャットを始めて会話を続けることができます。」と出ています。このチャットで送ったのは短い質問1回だけです。上限の表示が出た理由は画面に書かれておらず、この検証では確かめていません。続けるときは表示の右の「新しいチャットを開始」を押します。

待ち時間の95.3秒は、今回測った回の中では長いほうでした。同じプロジェクトで関係のない質問をした回は36.4秒で返っています。資料を探して読む分だけ待つと考えておくと、送ったあとに焦らずに済みます。

ChatGPTのプロジェクトの2つ目のチャットで収穫祭の予算と雨の扱いを聞き、箇条書きで48万円と12万円と前日17時の判断を答え最後に(収穫祭プロジェクト)と付き、下に長さの上限の赤い表示が出た画面
同じプロジェクトの別のチャット。添付なしで48万円と前日17時を答え下に長さの上限の表示が出た(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

プロジェクトの外のチャットも企画メモを読み120.8秒の時点で表を書いていた

3つ目はプロジェクトの外です。ふつうの新しいチャットを開き、2つ目のチャットと同じことを聞きました。外では何の収穫祭か分からないので、頭に会社名だけ足しています。変えたのは聞く場所と会社名だけです。

サンプル青果の収穫祭の予算の上限と、雨が降ったときの扱いを教えてください。

答えの1行目は「サンプル青果株式会社の「収穫祭 企画メモ(総務課)」によると、以下のとおりです。」でした。メモのいちばん上にある題を、そのまま挙げています。プロジェクトの外のチャットなのに、中で添付したメモの中身を知っていたことになります。どの仕組みで読んだのかは、画面には出ていません。

そのあとには予算の上限と試食の材料費と雨天時の判断などを並べた表が続きました。予算の上限は48万円で、試食の材料費は「48万円のうち12万円まで」です。雨天時の判断は「前日11月13日(金)17時に総務課が決定」と書き、メモの「前日」を日付に直していました。対応の欄も中止せずに第2倉庫内へ会場を移して規模を縮小して開催するという中身で、正解です。聞いていない責任者と開催日まで書き足していました。

ただしこの回は120.8秒の時点で書き終わっていませんでした。画面の右下には止めるボタンが出たままです。記録できた答えは262字で、最後は「雨が降っても中止には」で途切れています。今回は答えを待つ時間に上限を決めていたため、ここで打ち切りました。最後まで書かせたときの字数は測れていません。

この回では最後の行に「(収穫祭プロジェクト)」の印が付いていませんでした。答えも箇条書きではなく表です。メモの中身は届いたのに、プロジェクトの指示はかかっていなかったことになります。考える段の表示は外では英語の「Medium」でした。

公式ヘルプによると、デフォルトメモリでプロジェクトの外の会話を読めるかどうかは「depends on plan」です。プランしだいで変わるということです。今回のChatGPT Plusの条件では、外のチャットが中のメモの中身を答えました。公式はプロジェクト専用メモリにすると、外のチャットはプロジェクトの会話を参照できないとも書いています。ただし今回はプロジェクト専用メモリでは試していません。

ChatGPTのふつうのチャットでサンプル青果の収穫祭の予算と雨の扱いを聞き、収穫祭企画メモによるとして48万円や前日11月13日17時の判断を表で答えている途中の画面
プロジェクトの外のチャット。企画メモの題を挙げて予算と雨の扱いを表で答え書いている途中(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

関係のない質問でも指示が効きプロジェクトの中は194字で外は974字だった

次は収穫祭と関係のない一般の質問です。指示が役目と関係のない話にもかかるのかを見るため、同じ文を中と外で1回ずつ送りました。

ChatGPTで長い文章を読みやすく要約するコツを教えてください。

プロジェクトの中で聞くと36.4秒で194字の箇条書きになった

プロジェクトの中の新しいチャットで送ると、36.4秒で194字の答えが返りました。箇条書きは3行以内で、3行目の終わりに「(収穫祭プロジェクト)」が付いています。独立した行ではなく最後の行の末尾に付いた形ですが、指示は「最後の行に」なので指示どおりです。

中身は短いながら具体的でした。1行目は「誰向け・何のため・何文字くらい」を最初に決めるというコツです。頼み方の例として、初心者向けに結論→理由→注意点の順で300字以内に要約してもらう形を挙げています。2行目は重要な数字と固有名詞を残す条件で、3行目は要点を抜き出してから要約する2段階の頼み方でした。

担当アシスタントという役の設定は、関係のない質問では表に出ませんでした。効いたのは答えの形と最後の印の2つです。

ChatGPTのプロジェクトの中で長い文章を要約するコツを聞き、3行以内の箇条書きで答えて最後の行の末尾に(収穫祭プロジェクト)の印が付いている画面
プロジェクトの中で要約のコツを聞いた答え。3行の箇条書きで最後に収穫祭プロジェクトの印が付いた(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

プロジェクトの外で聞くと42.7秒で974字の表と文例になった

同じ文をプロジェクトの外のふつうのチャットで送りました。変えたのは聞く場所だけです。答えは42.7秒で974字になりました。待ち時間は中とあまり変わらないのに、答えはずっと長くなっています。

答えの形もまるで違います。「1. 読みやすく要約する5つのコツ」という見出しの下に、コツと指示の例を並べた表が出ました。続いて「2. そのまま使えるおすすめプロンプト」の見出しで、コピーできる枠に入った文例が出ています。そのあとも「3. 用途によって要約方法を変える」などの見出しが続きました。

最後の行は「おすすめは「最初に結論 → 見出し → 箇条書き」の構成です。」で始まる一文でした。印も箇条書き3行以内のルールもかかっていません。指示が外に届かないことが、答えの形と印の両方ではっきりしました。

ひとつ細かい点もあります。外の答えの1行目では、太字にするための記号「**」が文字のまま表示されていました。答えを資料に貼るときは、この記号が残っていないか見ておくと安心です。

ChatGPTのふつうのチャットで長い文章を要約するコツを聞き、読みやすく要約する5つのコツの表とそのまま使えるおすすめプロンプトの枠が表示された画面
プロジェクトの外で同じ質問をした答え。5つのコツの表とコピー用の文例が見出しつきで並んだ(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)
ChatGPTのふつうのチャットの答えの後半で、議事録やマニュアルなど用途ごとの要約の頼み方と長文を2段階で要約する説明が並び、最後に収穫祭プロジェクトの印が無い画面
外の答えの終わり。用途別の要約の頼み方と2段階の要約が続き指示の印は付いていない(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

箇条書きはやめてと頼んでも30.0秒で174字の箇条書きが返った

最後はプロジェクトの指示と食い違う頼み方です。指示の欄は「箇条書き3行以内」なので、チャットでは反対に「箇条書きはやめて」「300字くらいの文章で」と頼みました。同じプロジェクトの新しいチャットで送っています。どちらの言うことが通るかを見るための回です。

箇条書きはやめて、300字くらいの文章で、収穫祭の担当者とスタッフの集合時刻を説明してください。

答えは30.0秒で返りました。長さは174字で、頼んだ300字くらいには届いていません。そして形は箇条書きのままでした。1つ目の項目に説明の文章がまとめて入り、2つ目の項目が「(収穫祭プロジェクト)」だけになっています。中身は文章で書いてありますが、見た目は指示の欄のとおりの箇条書きです。

中身は正確でした。責任者は総務課の松浦さんで、試食担当は販売課の小野寺さんと書いています。スタッフについては「8時30分に第2倉庫前へ集合する予定です」とあり、メモと合っています。責任者と試食担当と集合時刻の3つとも正解です。さらに「担当者だけが別の時刻に集合するという記載はありません」と、メモに無いことは無いと断っていました。

この1回から言えるのは、チャットで頼んだ形より指示の欄の形が残る場面があるということです。文章で書くという頼みは中身の書き方には効きましたが、箇条書きの見た目と最後の印は指示の欄が勝ちました。字数も指示の「3行以内」に引っぱられたように短く収まっています。ただしなぜそうなったかは画面に出ておらず、今回は1回しか試していません。

公式ヘルプはプロジェクトの指示について「override your global custom instructions」と書いています。全体のカスタム指示より優先するという意味です。チャットの中で頼んだことより強いとは書かれていません。今回の結果は公式が書いていない場面での1回の実測として読んでください。

ChatGPTのプロジェクトの中で箇条書きをやめて300字くらいの文章で担当者と集合時刻を頼んだところ、文章が箇条書きの1項目に入り2項目めが(収穫祭プロジェクト)だけになった画面
箇条書きはやめてと頼んだ答え。文章が1つ目の項目に入り2つ目が印だけの箇条書きになった(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)
プロジェクトの指示は箇条書き3行以内と最後の印で、チャットでは箇条書きをやめて300字くらいの文章を頼んだ結果、30.0秒で174字の箇条書きのまま印も付いた答えが返ったことを示す図
プロジェクトの指示とチャットの頼み方がぶつかったときに返った答えの形をまとめた図(制作:AInformation)

中と外で送った結果を表にすると指示の印が付いたのはプロジェクトの中だけだった

ここまでの回を1つの表にまとめます。秒数は送ってから答えが出るまでの時間で、字数は答えの文字数です。プロジェクトの外の予算の回だけは、120.8秒の時点で書いている途中のまま記録しています。

聞いた場所 質問 かかった秒 答えの字数 答えの形 最後の印 中身
プロジェクトの中(添付なし) 予算と雨の扱い 95.3秒 86字 箇条書き3行以内 あり 2つとも正解
プロジェクトの外 予算と雨の扱い(会社名つき) 120.8秒(途中) 262字 表 なし 正解
プロジェクトの中 要約のコツ 36.4秒 194字 箇条書き3行以内 あり ―
プロジェクトの外 要約のコツ 42.7秒 974字 見出しと表と文例 なし ―
プロジェクトの中 担当者と集合時刻(文章で) 30.0秒 174字 箇条書きのまま あり 3つとも正解

答えの字数を棒にすると、中と外の差がひと目で分かります。プロジェクトの中の答えは86字と174字と194字で、どれも短くまとまりました。外の答えは262字と974字です。とくに同じ要約の質問は、中の194字に対して外は974字まで伸びています。

プロジェクトの中・予算と雨の扱い(86字)
プロジェクトの中・文章で頼んだ回(174字)
プロジェクトの中・要約のコツ(194字)
プロジェクトの外・予算と雨の扱い(262字・途中)
プロジェクトの外・要約のコツ(974字)

最後の印は、プロジェクトの中の回ではどれも付きました。外の回ではどちらも付いていません。中身については、メモを聞いた回はどれも正解でした。添付し直さなかった2つ目のチャットも外のチャットも文章で頼んだ回も、メモの金額や時刻を一字も間違えていません。作り話の金額や「中止」の言い切りは、どの回にも出ませんでした。

待ち時間は30.0秒から120.8秒まで開きがありました。メモの中身を聞いた回は95.3秒と120.8秒で、関係のない質問の36.4秒と42.7秒より長くかかっています。ただし文章で担当者と集合時刻を頼んだ回は30.0秒で返っており、メモを聞けば必ず遅くなるとまでは言えません。

ChatGPTのプロジェクトの中の3回は箇条書きと最後の印がどちらも○で字数は86字と194字と174字、外の2回はどちらも×で字数は262字と974字だったことを並べた図
指示の箇条書きと最後の印が効いたかをプロジェクトの中と外の回ごとに○×で並べた図(制作:AInformation)

実測から言えるChatGPTプロジェクトの使い方は3つある

答えの形をそろえたい仕事はプロジェクトに分ける

指示の欄に書いた形のルールは、プロジェクトの中では関係のない質問にまでかかりました。外ではまったくかかりません。毎週の報告の下書きのように答えの形をそろえたい仕事は、専用のプロジェクトに分けておくと便利です。ふつうのチャットで長く詳しい答えがほしいときは、プロジェクトの外で聞けば974字のような詳しい答えが返ります。形を縛りたい場所と縛りたくない場所を、プロジェクトで分けられるということです。

資料は1回添付すれば同じプロジェクトの別のチャットで使える

2つ目のチャットは、メモを添付し直さずに95.3秒で予算と雨の扱いを答えました。企画書や議事録のように何度も聞く資料は、プロジェクトの中で一度添付しておけば足ります。次のチャットで貼り直す手間が省けます。ただし答えに出どころの表示は出なかったので、大事な数字は元の資料と照らす癖をつけてください。古い版と新しい版の資料が両方入っていると、どちらを読んだか画面からは分からないおそれがあります。

外に出したくない資料はデフォルトメモリのまま入れない

今回はデフォルトメモリのプロジェクトに入れたメモを、外のふつうのチャットが読んで答えました。人事や取引先の資料のように、ほかの話題のチャットに混ざってほしくない資料もあります。そうした資料を入れるときは、プロジェクト専用メモリを選ぶことを考えてください。公式はプロジェクト専用メモリなら外のチャットは中の会話を参照できないと書いています。今回はそちらを試していないので、入れる前に自分の環境で一度確かめると安心です。

公式ヘルプのProjects in ChatGPTと突き合わせると指示の範囲は説明どおりだった

突き合わせに使ったのはOpenAIのヘルプ記事「Projects in ChatGPT」です。2026年10月21日に開いたとき、ページの更新は「Updated: yesterday」と出ていました。本文は29,183字です。プロジェクトの使い方とメモリの決まりをまとめたページです。

まず指示の範囲です。公式は「Project instructions apply only within that project and override your global custom instructions.」と書いています。プロジェクトの指示はそのプロジェクトの中だけに効き、全体のカスタム指示より優先するという意味です。今回の実測では中の回はどれも最後に印が付き、外の回はどちらも付きませんでした。中だけに効くという点は説明どおりです。

次に別のチャットへの引き継ぎです。公式は「Chats can reference other conversations within the same project.」と書いています。同じプロジェクトのチャットはほかの会話を参照できるという意味です。2つ目のチャットが添付なしで48万円と12万円と前日17時を答えたのは、この説明と合っています。

3つ目は外からの読み取りです。公式はデフォルトメモリについて、外の会話を読めるかは「depends on plan」と書いています。今回のChatGPT Plusでは外のチャットがメモの中身を答えたので、少なくともこのプランでは外から読める場合があると分かりました。プロジェクト専用メモリの決まりは「Chats outside the project cannot reference conversations from the project.」です。こちらは試していないので、説明の紹介にとどめます。

ヘルプには、プロジェクトの共有や会話の分岐やチャットの答えをソースに保存する方法も載っています。プロジェクトを使えるかどうかはプランとワークスペースの設定しだいだとも書かれています。この記事ではそれらは試していません。ファイルの数や容量の上限は、この検証では確かめていません。

OpenAIヘルプセンターのProjects in ChatGPTの中ほどで、チャットの答えをプロジェクトに保存する手順と連携アプリの使い方とProject memoryの説明が書かれている画面
ヘルプ記事の中ほど。答えをプロジェクトのソースに保存する方法とProject memoryの章がある(AInformation編集部が2026年10月21日に操作した画面)

気をつけることは長さの上限の表示と外のチャットから読まれる点だ

まず、短い質問1回でも長さの上限の表示が出ることがありました。2つ目のチャットでは、答えのすぐ下に「この会話は長さの上限に到達しています」と出ています。答え自体は正しく出ていたので困りませんでしたが、続けて質問したい場面では新しいチャットに移る必要があります。理由はこの検証では確かめていません。

次に、中に入れた資料が外のチャットから読まれる点です。今回のChatGPT Plusとデフォルトメモリの組み合わせでは、ふつうのチャットが中の企画メモの題と中身を答えました。社外に出せない資料やほかの仕事に混ざってほしくない資料を入れるときは、メモリの設定を先に決めてください。公式はこの扱いをプランしだいとしています。

3つ目は字数の指定が通りにくい点です。300字くらいの文章を頼んだ回は174字で、箇条書きの見た目も残りました。プロジェクトの指示で形を決めているときは、チャットで長い文章を頼んでも短くまとまることがあります。長い文章がほしい仕事では、指示の欄に形のルールを書きすぎないほうが扱いやすくなります。

4つ目は待ち時間です。メモの中身を聞いた回は95.3秒と120.8秒かかり、外の回は120.8秒の時点でまだ書いている途中でした。急ぎの確認で使うときは、すぐに答えが出ない前提で待つ必要があります。

最後に、今回の結果は2026年10月21日のChatGPT Plusでの実測です。どの質問も1回ずつしか送っていません。考える段は中程度だけで、無料版や別の段で同じ答えになるかは確かめていません。プロジェクト専用メモリとプロジェクトの共有も今回は試していません。ほかのチャットをプロジェクトへ移す操作と、ソースのタブから資料を足す操作も同じです。

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よくある質問
プロジェクトの指示はふつうのチャットにも効きますか。
効きませんでした。2026年10月21日にChatGPT Plusで同じ要約の質問を中と外で送りました。プロジェクトの中では36.4秒で194字の箇条書きになり、最後に指示した印も付いています。外のふつうのチャットでは42.7秒で974字になり、表と見出しが並んで印はありません。公式ヘルプも指示はそのプロジェクトの中だけに効くと書いています。
同じプロジェクトの別のチャットでファイルを添付し直す必要はありますか。
今回は添付し直さなくても答えました。1つ目のチャットに企画メモを添付しておきました。そのあと同じプロジェクトの新しいチャットで予算と雨の扱いを聞くと、95.3秒で上限48万円と前日17時に総務課が判断することを正しく返しています。ただし答えに出どころの表示は出なかったので、大事な数字は元の資料で確かめてください。
プロジェクトに入れた資料は外のチャットから読まれますか。
今回の条件では読まれました。デフォルトメモリのプロジェクトに企画メモを添付し、外のふつうのチャットで会社名を足して聞きました。するとメモの題を挙げて予算48万円と雨の扱いを答えています。公式ヘルプはこの扱いをプランしだいとし、プロジェクト専用メモリなら外から参照できないと書いています。専用メモリは今回試していません。
チャットで指示と違う頼み方をするとどちらが通りますか。
今回の1回では見た目は指示の欄が勝ちました。指示に箇条書き3行以内と書いたプロジェクトで、箇条書きをやめて300字くらいの文章にするよう頼みました。返った答えは30秒で174字です。中身は文章でしたが箇条書きの形のままで、最後の印も付いています。担当者と集合時刻の中身は正しく答えました。
関係のない質問にもプロジェクトの指示はかかりますか。
かかりました。収穫祭用のプロジェクトで要約のコツという関係のない質問をすると、36.4秒で194字の答えが返りました。箇条書きは3行以内で、最後の行の末尾に指示した印も付いています。担当アシスタントという役の設定は表に出ず、中身はふつうの要約のコツでした。形のルールは話題に関係なくかかると考えておくと安全です。

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