Copilotの実行基盤が9月25日に公開 アプリは社内の権限で動く
マイクロソフトは9月25日、社員がCopilotなどで作った社内アプリを動かす基盤Copilot Managed Runtimeをパブリックプレビューで公開した。同じ日にはCopilot HomeとCopilot CodeとCopilot Autopilotも発表した。HomeはWordやExcelをチャットで操作する機能で、CodeはAIコーディングエージェントだ。Autopilotは24時間動き続けるAIエージェントになる。
いちばんの特徴は、アプリがMicrosoft 365と同じテナントの中で動くことだ。使う人の権限はMicrosoft 365のユーザーIDの設定がそのまま使われる。公開と非公開の切り替えや動きの状態は、Microsoft 365の管理センターで見る。
公式の説明書が挙げる作り方は3つある。チャットで頼むCopilot Coworkと言葉や手元のデータから作るCopilot Studio、それに開発者向けのmsコマンドだ。Publickeyが未確認としていた対応言語は、説明書に1,500を超えるコネクタをJavaScriptとTypeScriptから呼べると書かれていた。

- 9/25Copilot Home・Code・Autopilotを発表
- 9/25Managed Runtimeをプレビュー公開
- 9/28AInformationがmsコマンドを確認
使う社員は1人月2,998円かクレジット 足りないと5分で止まる
作ったアプリを動かすには、使う社員1人ずつにPower Apps PremiumかCopilot Creditsのどちらかが要る。マイクロソフトの開発者向けの説明書(9月25日更新)にそう書かれている。この選択肢にMicrosoft 365 Copilotの契約は入っていない。
| 払い方 | 中身(公式の説明書) | 日本の料金(公式・9月28日時点) |
|---|---|---|
| Power Apps Premium | アプリのすべての操作がクレジットを使わずにできる | 1人月2,998円(年払い・税抜)。2,000シート以上の契約は1,799円 |
| Copilot Credits | アプリを開くたびとAPIを呼ぶたびに減る。API呼び出し1回で0.1クレジット | 25,000クレジットのパックが月29,985円 |
料金はマイクロソフトの日本の料金ページ(Power AppsとCopilot Studio)による。パックの料金から1クレジットは約1.2円、API呼び出し1回は約0.12円になる(AInformationが計算)。アプリを開くたびに減る量は説明書に書かれていなかった。
クレジットが足りない社員は、はじめに警告が出てそのまま無料で使える。ところが20回の操作か5分の利用の早いほうで、アプリは使えなくなる。管理者向けの説明書はこれをプレビューの間の決まりとしている。
Power Apps Premiumを持つ社員はこの条件にかからない。ただし別料金のWork IQのAPIを使うときはクレジットが減る。

Copilot Studioは最初からオン 作っている間も課金される
説明書によると商用クラウドの対象テナントには自動で入り、国の区別は書かれていない。Copilot Studioからアプリを作る入口は最初からオンになっている。
| 作る入口 | パブリックプレビューでの既定 | 作るときの支払い |
|---|---|---|
| Copilot Cowork | 使えない(Frontierプログラムの会社だけ) | 作る人ごとにCopilot Credits |
| Copilot Studio | 最初からオン | 環境ごとにCopilot Credits。下書きの段階から減る |
| msコマンド(CLI) | 最初はオフ | 手元でアプリを動かすときだけライセンスが要る |
Copilot Studioのアプリ作りはGitHub Copilotの仕組みで動き、公開前のテストでもクレジットが減る。CoworkにはCopilotのライセンスが要るが、その料金にアプリ作りの利用分は入っていない。日本の料金ページでMicrosoft 365 Copilotは1人月4,497円(年払い)だ。
情報システム部門が困るのは、作る入口が開いたまま使う側の払い方が決まっていない状態だ。配った先の社員にPremiumもクレジットも無いと、5分で止まって問い合わせが集まりかねない。Copilot Studioで作ってよい人はセキュリティグループで絞れるので、作る人と使う人を先に決めておきたい。

配る前に3つの設定を見る msコマンドで分かった線引き
AInformationは9月28日、9月25日にnpmで公開されたmsコマンド0.25.1を手元のMacに入れてヘルプを読んだ。テナントへのサインインはしていないので、アプリを作って動かすところまでは試していない。
共有は名指しのほかに社内全体へのリンクでも配れる。ただしリンクで渡せる役割は「Microsoft App Reader」の1つだけで、編集とテストの権限は1人ずつ名指しで渡す形だった。
CLIの説明から張られた説明書のリンクは関係者向けの確認用サイトに飛び、サインインを求められて読むことはできなかった。公開版の説明書はlearn.microsoft.comにある。動かすにはNode.js 24.11以上とGit 2.27以上が要る。
社員に作らせる前に、管理者は次の3つを確かめておきたい。
- Microsoft 365管理センターのApps > Overviewで、Copilot Studioの入口を開けたままにするか決める
- Copilot > Cost managementで、アプリを使う社員に実行用のクレジットを割り当てる
- Power Apps Premiumを持っている社員を数えて、クレジットで払う人と分ける
止まるまでの20回と5分はプレビューの間の決まりで、正式版でどう変わるかはまだ書かれていない。

- Copilot Credits
- マイクロソフトのAI機能を使った分だけ払うときの単位。アプリを開くたびやAPIを呼ぶたびに減り、管理者が上限を決める
- Power Apps Premium
- マイクロソフトの業務アプリ作りのサービスPower Appsの有料プラン。持っている社員はクレジットを使わずにアプリを動かせる
情報システム部門から見ると、作る入口が最初から開いている一方で、使う側の払い方は会社が決めるまで空いたままになる。Power Apps Premiumを配っている会社なら使う側の支払いは増えないが、多くの会社はクレジットの割り当てから始めることになりそうだ。部署が作ったアプリを全社へ配った日に、割り当ての無い社員の画面が5分で止まる事故が起きうる。作ってよい人を絞る設定と実行用のクレジットの割り当てを、入口を開ける前にそろえておきたい。
- Copilot Managed Runtimeで作ったアプリは無料で使える?
- 無料では使い続けられない。使う社員1人ずつにPower Apps PremiumかCopilot Creditsが要る。Power Apps Premiumは日本の料金ページで1人月2,998円(年払い・税抜)だ。Copilot Creditsはアプリを開くたびとAPIを呼ぶたびに減り、API呼び出し1回で0.1クレジットを使う。どちらも無い社員は警告のあと20回の操作か5分の利用で止まる。
- Microsoft 365 Copilotを契約していればアプリ作りの費用も入っている?
- 入っていない。CoworkはCopilotのライセンスが前提だが、アプリ作りの利用分はCopilot Creditsで別に払う。Copilot Studioも公開前の下書きやテストの段階からクレジットが減る。日本の料金ページではMicrosoft 365 Copilotが1人月4,497円(年払い)で、アプリの分はこれと別の請求になる。
- 日本の会社でもCopilot Managed Runtimeはもう使える?
- 説明書は商用クラウドの対象テナントに自動で入るとしていて、国の区別は書かれていない。パブリックプレビューではCopilot Studioの入口が最初からオンで、msコマンドの入口は管理者が開くまでオフだ。Coworkの入口はFrontierプログラムに入った会社しか使えない。入口の設定はグローバル管理者かPower Platform管理者が変えられる。
- Copilot Creditsは1回いくらかかる?
- Copilot Studioの日本の料金ページでは25,000クレジットのパックが月29,985円だ。ここから1クレジットは約1.2円、API呼び出し1回(0.1クレジット)は約0.12円になる(AInformationが計算)。アプリを開くたびに減る量は説明書に書かれていない。社員の使う回数から月の上限を決めておくと請求が読みやすい。
この記事の出典
補助資料
- [1]Publickeyこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年9月28日
