Gemini 4 Carbonは59点で1位 Opusと1点差だ
Googleは10月28日(米国時間)、次の最上位モデル「Gemini 4 Carbon」を発表した。第三者の採点表Artificial Analysis Intelligence Indexの最新版v5.0で59点を取り、1位に立った。2週間前に出したGemini 4 Argonの上に立つモデルで、長く続く作業とサイバー防御の力を売りにしている。
社内のチームはCarbonを数日動かし続け、大きなコードの奥にある不具合の原因を探して直させたという。ウェブ制作の対戦式ランキングWebDev Arenaでは評価点を89上げて1769になり、4位に入った。
サイバー防御の3つの試験では、どれも最高の値を出した。いずれも安全装置を外した状態で測った値だ。
- 脆弱性を見つける SEC-bench Pro:88.2%
- 攻撃が本当に通るかを確かめる ExploitGym:54.8%
- 原因から直す CWE-bench:71.0%
振る舞いの面では、採点の抜け道を突く「ずる」の成功をTerminal-Bench 4.0で0.0%に抑えた。根拠のない言い切りはArgonの約半分に減り、プロンプトインジェクションの攻撃の成功率はArgonの0.7%から0.0%になった。

導入価格はOpus 5.5の半分 期間が明けると同じ単価になる
Carbonの導入価格はArgonと同じで、100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドルだ。10月28日の欧州中央銀行の参照値(1ドル157.96円)で換算すると、入力約316円・出力約1,580円になる。くり返し読ませる入力(キャッシュ)は95%引きで、導入期間が終わると入力4ドル・出力20ドルに上がる。
各社の料金ページを10月29日に開き、上位モデルの単価を並べた。導入期間のうちはCarbonのほうが安い。
| モデル | AA指数v5.0(Artificial Analysis) | 入力の単価(公式) | 出力の単価(公式) |
|---|---|---|---|
| Gemini 4 Carbon(導入価格) | 59点 | 2ドル(約316円) | 10ドル(約1,580円) |
| Gemini 4 Carbon(導入期間のあと) | 59点 | 4ドル(約632円) | 20ドル(約3,159円) |
| Claude Opus 5.5 | 58点 | 4ドル(約632円) | 20ドル(約3,159円) |
| GPT-6 Astra | 57点 | 10ドル(約1,580円) | 50ドル(約7,898円) |
| GPT-6.1 Sol | 55点 | 2ドル(約316円) | 10ドル(約1,580円) |
| Claude Sonnet 5.5 | 54点 | 2ドル(約316円) | 10ドル(約1,580円) |
単価は100万トークンあたりで各社の公式の料金ページから。点数はArtificial Analysisの順位表で、各モデルの最も高い設定のもの。
点数ではCarbonのほうがClaude Opus 5.5を1点上回り、GPT-6 Astraとは2点差だ。同じ入力2ドル・出力10ドルのGPT-6.1 SolとClaude Sonnet 5.5には4〜5点の差を付けた。導入期間のあとはOpus 5.5と同じ単価になるので、そこから先は1点の差にどこまで払うかで選ぶことになる。
Argonの導入価格はGoogleの料金ページで11月30日までとなっている。Carbonの導入期間がいつまでかは発表に書かれていない。

今週渡るのはサイバー防御の一部だけ APIで呼ぶと404だった
Carbonは発表と同時には使えない。今週はサイバー防御を担う一部の組織に渡し、Fairwind Programを通じて信頼できるパートナーへ少しずつ広げる。開発者・企業・一般の利用者へは「できるだけ早く」出すとしているが、日付は書かれていない。
編集部は発表から約20分後の10月29日2時21分に、有料枠のGemini APIのキーで確かめた。モデルの一覧60件にCarbonの名前は出てこず、gemini-4-carbonを名指しで呼ぶと404のエラーになった。同じキーでGemini 4 Argonを呼ぶと、3.38秒で日本語の答えが返ってきた。
Artificial Analysisの順位表も、Carbonの棒を「公開APIなし」の柄で描いている。Googleは米国政府が公開前のモデルを試す自主的な枠組みにも加わっている。

日本の現場はArgonで組んでおく Carbonは後から差し替える
いま日本から試せるのはArgonまでだ。Carbonは導入価格がArgonと同じなので、Argonで作った仕組みならモデル名を差し替えるだけで試せる可能性が高い。公開されたら手元の同じ仕事を両方に投げ、答えの質と秒数を比べておきたい。
Carbonの一番の売りは脆弱性を見つけて直す力だ。Chromeのチームは、修正パッチ作りで他社の大型モデルより10倍以上よかったと報告している。ソースコードを外のAIに読ませる場面が増えるので、どのリポジトリまで渡すかは公開前に社内で決めておくとよい。
最初にCarbonを業務で使うのは、セキュリティの会社になりそうだ。
- Artificial Analysis Intelligence Index
- 第三者のArtificial Analysisが9つの難しい試験をまとめ、数学・科学・コード・推論の力を1つの点数にした指標
- SEC-bench Pro
- 実在のソフトウェアに埋もれた脆弱性を、AIが自分で見つけられるかを測る試験。Carbonは88.2%で最高だった
企業の開発部門がまず決めるのは、Carbonを待つかArgonで組み始めるかだ。導入価格が同じなので、Argonで作っておけば後から差し替えて比べる道が残る。気になるのは売りが脆弱性の発見と修正に寄っている点で、使うにはソースコードを丸ごと外のAIへ渡すことになる。情報システム部門がどのリポジトリまで渡してよいかを決めていないと、公開されても社内の審査で止まりそうだ。1点差の首位より、その線引きの準備が先だとみている。
- Gemini 4 Carbonは日本で使える?
- 10月29日時点では日本からは使えない。Googleは今週サイバー防御の一部の組織にだけ渡し、Fairwind Programで信頼できるパートナーへ順に広げる。開発者・企業・一般向けは「できるだけ早く」としていて日付は出ていない。編集部が有料枠のGemini APIで名指しで呼ぶと404のエラーが返り、モデルの一覧60件にも名前は無かった。
- Gemini 4 CarbonのAPI料金はいくら?
- 導入価格は100万トークンあたり入力2ドル・出力10ドルで、Gemini 4 Argonと同じだ。1ドル157.96円で換算すると入力約316円・出力約1,580円になる。くり返し読ませる入力は95%引きだ。導入期間のあとは入力4ドル・出力20ドルに上がるが、期間がいつまでかは発表に書かれていない。どの月額プランで使えるかもまだ決まっていない。
- Gemini 4 CarbonはClaude Opus 5.5より上?
- Artificial Analysisの総合指数v5.0ではCarbonのほうが上で、59点対58点の1点差だ。GPT-6 Astraは57点だった。単価は導入期間ならCarbonがOpus 5.5の半分になる。期間が明けると入力4ドル・出力20ドルで同じ額だ。ウェブ制作の対戦式ランキングWebDev ArenaではCarbonは4位で、1位ではない。
- Gemini 4 CarbonはGemini 4 Argonと何が違う?
- 安全なコードを書く成功率がArgonの2倍を超え、根拠のない言い切りは約半分に減ったとGoogleは説明している。プロンプトインジェクションの攻撃の成功率はArgonの0.7%から0.0%になった。導入価格は同じで、大きく違うのは使える人の範囲だ。Argonは有料枠のGemini APIで呼べるが、Carbonはまだ一部の組織しか使えない。
この記事の出典
補助資料
- [1]Google DeepMindこの記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月29日
