「このコンピュータのみ」を10月6日に削除 タスクはクラウドへ
AnthropicはClaudeのProとMaxで、Coworkの新しいタスクを10月6日(現地時間)からクラウドで動かすと発表した。設定の「一般」にあった「このコンピュータのみ」という項目は削除される。同日までに始めたタスクは、開始時の設定のまま最後まで動く。
これまでこの項目をオンにすると、Anthropicが用意した仮想マシンが手元のPCに配られていた。エージェントはこの仮想マシンからツールを呼び出して作業していた。モデルの推論だけは以前からクラウドで行われていた。
変更後は推論も仮想マシンもクラウドで動く。開発者のフェリックス・リーゼベルク氏によれば、各セッションには専用のサンドボックスが割り当てられる。ほかのセッションと状態を共有せず、セッションが終わると破棄されるという。

対象はProとMaxの新しいタスク 月22ドルのProも同じ扱いだ
今回の告知が対象にしているのはProとMaxの2プランだ。公式のサポートページも、ProとMax向けの注意書きとして10月6日の変更を載せている。TeamとEnterpriseについては、同じページに切り替えの日付は書かれていない。
Proの月額は22ドルだ。Claudeの料金はドル建てで、10月5日の為替(1ドル158.23円・欧州中央銀行)で計算すると約3,481円になる。今回の発表は料金の変更には触れていない。
リーゼベルク氏は手元で動かす方式の欠点として、PCに負荷がかかることを挙げた。ノートPCを閉じると作業が止まる点も弱みだったという。クラウドに移れば、PCで始めたタスクをスマートフォンで引き継げる。
アプリを閉じると届かなくなるもの
| 機能 | デスクトップアプリを開いている | デスクトップアプリを閉じている |
|---|---|---|
| タスクの進行 | 続く | 続く |
| つないだフォルダの読み書き | できる | できない |
| 手元で動くコネクタ | 使える | 使えない |
| ブラウザ操作・PC操作 | 使える | 使えない |
| 手元のファイルを使う予定タスク | 動く | ファイルに届かない |
手元のファイルはデスクトップアプリ頼み 閉じると届かない
手元のファイルを使う作業は、デスクトップアプリを開いている間しか進まない。AInformationが10月6日に公式のサポートページを読んで確かめた条件は次の3つだ。
- デスクトップアプリが開いている
- あらかじめつないだフォルダである
- ウェブやスマホから操作するならデスクトップで始めたセッションである
アプリを閉じてもセッション自体は動き続ける。ただし手元のファイルには届かなくなる。手元で動くコネクタやブラウザ操作、PC操作も同じくデスクトップアプリが要る。
予定タスクもクラウドへ移るので、PCがスリープしていても動く。例外は手元のファイルを使う予定タスクで、その時間にアプリが開いていないと届かない。夜間に手元の売上ファイルを集計させているような使い方は、ここでつまずく。
ファイルは必要な分だけクラウドへ複製される
タスクがクラウドでファイルを必要とすると、Claudeはそのファイルだけを複製して取りにいく。複製はセッションを消すと一緒に消える。会話を学習に使うかどうかは、これまでどおり「設定」の「プライバシー」にある項目で決まる。

手元で動かすならClaude Code 予定タスクは移らない
PCの中だけで作業を終わらせたい人に、公式が示している道はデスクトップ版のClaude Codeだ。Claude Codeは手元のPCで動き、フォルダも履歴もPCに残る。
過去の作業は、各タスクの上に出る案内から会話の記録をダウンロードしてClaude Codeで開ける。アプリの通知からCoworkの履歴をまとめて落とすこともできる。ただしプロジェクトと予定タスクはClaude Codeに引き継がれない。
まず手元のファイルを使う予定タスクを洗い出し、その時間にアプリが開いているかを確かめておきたい。社外に出したくないファイルを扱うタスクは、記録を落としてClaude Codeで作り直すのが早い。
- 仮想マシン
- PCの中に作る仮のコンピュータ。CoworkではAnthropicが用意したものがPCに配られ、エージェントはそこから作業していた
- サンドボックス
- ほかと切り離した作業場所。今回のCoworkではセッションごとに1つ割り当てられ、終わると破棄される
Coworkを社内で許すとき、「このコンピュータのみ」をオンにすることを条件にした会社もあったはずだ。その前提が10月6日で崩れたので、情報システム部門はどのフォルダをつないでよいかを決め直すことになりそうだ。必要な分だけとはいえ、ファイルの複製はクラウドへ出る。一方で予定タスクがPCの電源に左右されなくなるのは、毎朝の集計を任せている現場には得だ。手元に残す作業とクラウドでよい作業を、タスクごとに分けておくのが先になるとみている。
- Claude Coworkを自分のPCだけで動かす設定はまだ使える?
- ProとMaxでは10月6日以降の新しいタスクで使えない。設定の「一般」にあった「このコンピュータのみ」が削除され、推論も仮想マシンもクラウドで動く。すでに手元で始めたタスクだけは最後まで手元で動く。PCの中で終わらせたい作業は、手元で動くデスクトップ版のClaude Codeへ移すよう公式が案内している。
- ノートPCを閉じるとClaude Coworkの作業は止まる?
- クラウドで動くので止まらない。ただし手元のフォルダを読み書きできるのは、Claudeのデスクトップアプリが開いている間だけだ。閉じるとセッションは動き続けるが手元のファイルには届かない。手元で動くコネクタやブラウザ操作、PC操作も同じくデスクトップアプリが要る。
- Claude CoworkからClaude Codeへ何を引き継げる?
- 引き継げるのは会話の記録だけだ。各タスクの上に出る案内から記録を落とすか、アプリの通知からCoworkの履歴をまとめて落としてClaude Codeで開く。プロジェクトと予定タスクはClaude Codeに移らないので作り直しが要る。Claude Codeはフォルダと履歴を手元のPCに残す。
この記事の出典
補助資料
- [1]ITmedia AI+この記事の元にした報道
出典の最終確認日:2026年10月6日
