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Copilot、富士通は10万人で利用率9割 研修とコンテストで使わせた

読了 約6分
紫から青へグラデーションした六角形のMicrosoft Copilotのロゴと、波模様の光の筋が入った背景の画像。Copilot、富士通は10万人で利用率9割 研修とコンテストで使わせた
この記事の要点

富士通はMicrosoft 365 Copilotを約10万ライセンスまで広げ、導入2か月後も利用率90%以上を保った。研修と社内コンテストで使う場面を作ったのが効いた。定価は年払いで1人月4,497円(税抜)で、同じ規模で入れる会社は試行の段階で効果の測り方を決めておきたい。

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10万ライセンスほぼ全従業員に配った数
90%以上2026年6月の利用率
75%問い合わせの自動化

富士通のCopilotは7500から10万へ 利用率は9割超

富士通はMicrosoft 365 Copilotをほぼ全従業員の約10万ライセンスまで広げ、2026年6月時点でも全社の利用率90%以上を保っている。日本マイクロソフトが9月4日にこの事例を公開し、ITmediaが10月8日に詳しく伝えた。

広げ方は3段だった。2025年7月に各部門で7500ライセンスの集中トライアルを始め、2026年1月に3万ライセンスへ増やした。同年4月にほぼ全従業員向けの約10万ライセンスを本格導入している。

背景には2026年5月の「中長期経営ビジョン2035」がある。富士通はデータとAIを事業の中心に置き、自社が最初の利用者になるCustomer Zeroの方針を掲げた。

Microsoft 365 Copilotの公式価格ページ
Microsoft 365 Copilotの公式価格ページ / 出典:copilot.microsoft.com / 制作:AInformation

「導入したけど使われない」を防いだ仕掛け 研修と社内コンテスト

利用率を保てた理由は、配ったあとに使う場面を会社側で用意したことにある。トライアル中からハンズオンセミナーとトレーニング動画をそろえ、習熟度に合わせて学べるようにした。

推進役には、経営層から現場まで全員が参加する社内DX活動のフジトラを使った。部門をまたぐ「全社AI実践イニシアティブ」も立ち上げている。

使い方を競わせる場もある。業務システムの改善を表彰する「AI & DDM Award」と、AIエージェントの使い方を競う「鉄板エージェント コンテスト」を定期的に開いてきた。

Copilotを選んだ決め手はTeamsとOutlook

富士通がMicrosoft 365 Copilotを選んだのは、社内で使ってきたTeamsやOutlookの中でそのまま使えるからだ。7500ライセンスの試行も、議事録や資料づくりなど多くの業務で早く効果を出す狙いだった。

富士通がCopilotを10万人に広げた流れ。2025年7月。7500ライセンスで試行。2026年1月。3万ライセンスへ拡大。2026年4月。約10万ライセンスを本格導入。2026年6月。利用率90%以上を維持。問い合わせ30万件の75%を自動化。AInformation編集部が作ったイラスト図解(時系列に実アイコン)
富士通がCopilotを10万人に広げた流れ / 制作:AInformation

Copilotは1人月4,497円 10万人なら定価で月4億円台

大企業向けのMicrosoft 365 Copilotは、年払いで1ユーザー月4,497円(税抜)だ。AInformationが10月8日にMicrosoftの日本語の価格ページを開いて確かめた。月ごとに払う場合は4,722円で、どちらも年間契約になる。

この金額にはWordやExcelを含むMicrosoft 365本体の料金は入っていない。価格ページには、条件を満たすMicrosoft 365プランのライセンスが別に要ると書いてある。

定価のまま約10万ライセンスに掛けると、Copilot分だけで月4億4,970万円になる計算だ。富士通が実際にいくらで契約したかは、元記事にも事例にも書かれていない。大口の割引があるかどうかも分からない。

300人以下の会社はBusiness版が年内は2,698円

中小企業向けのMicrosoft 365 Copilot Businessは、既存のビジネスプランに足すアドオンで年払い1ユーザー月2,698円(税抜)だ。通常は3,148円で、割引は2026年12月31日までと価格ページに書いてある。使えるのは最大300ユーザーまでになる。

試行の段階で測る数字を決める 手本は30万件の75%

富士通の事例でいちばん使えるのは、利用率より業務の数字のほうだ。社内のサービスデスクではAIエージェントが一次対応と内容の整理を受け持ち、年間約30万件の問い合わせの約75%を自動化した。

空いた時間で担当者は、AIが答えの元にするFAQや手順書を直す仕事に回った。回答の精度を上げる作業も担当者の役目になっている。自動化したあとも人が中身を育てる形だ。

同じことを自社でやるなら、配る前に3つを決めておきたい。

  • 試行で使う業務を決める(議事録・資料づくり・社内の問い合わせなど)
  • 効果を何で測るかを決める(件数・時間・自動化できた割合)
  • 使い方を教える場と、良い使い方を表彰する場を先に用意する

Microsoft 365 Copilotの価格ページには1か月の無料試用の案内もある。何人で何を試すかを先に決めておけば、本番の稟議で問われる費用対効果を試行の数字で答えられる。富士通は次にCopilotを起点に業務別のエージェントをつなぐ「マルチエージェントシステム」を目指しており、配って終わりの導入とはここで差が開いていきそうだ。

この記事に出てくることば
Customer Zero
自社が最初の利用者になってAIを使い込み、そこで得たやり方を顧客の変革に生かす富士通の方針。
フジトラ
Fujitsu Transformationの略。経営層から現場の従業員まで全員が参加する富士通の社内DX活動。
藤井俊太(AI導入コンサルタント)の見方

利用率9割は目を引くが、元記事は利用率をどう数えたかを書いていない。月に1回開けば数える方式なら、配れば自然に上がる数字だ。稟議で効くのはサービスデスクの30万件の75%のような業務の数字のほうだとみている。中堅企業がまねするなら、数十人で試す段階でどの業務の何を減らすかを決めておきたい。定価で1人月4,497円かかる以上、更新のたびに効果を問われる。測る物差しを後から作ると、そこで止まる可能性が高い。

よくある質問
Microsoft 365 Copilotはいくらかかる?
大企業向けのMicrosoft 365 Copilotは年払いで1ユーザー月4,497円(税抜)です。月ごとに払う場合は4,722円で、どちらも年間契約になります。WordやExcelを含むMicrosoft 365本体の料金は別に要ります。300ユーザーまでの会社向けのCopilot Businessアドオンは2026年12月31日まで月2,698円(通常3,148円)です。AInformationが10月8日に公式の価格ページで確かめた金額です。
富士通はCopilotの利用率をどうやって9割に保った?
使い方を学ぶ場と競う場を会社側で用意しました。トライアル中からハンズオンセミナーとトレーニング動画をそろえ、習熟度に合わせて学べるようにしています。さらに「AI & DDM Award」や「鉄板エージェント コンテスト」で優れた使い方を定期的に表彰しました。推進役は全社員が参加する社内DX活動のフジトラが担っています。
富士通はCopilotでどんな効果を出した?
社内のサービスデスクで年間約30万件ある問い合わせの約75%を自動化しました。AIエージェントが一次対応と問い合わせ内容の整理を受け持っています。空いた時間で担当者は、AIが答えの元にするFAQや手順書の改善と回答精度の向上に回りました。議事録や資料づくりでも使われています。

この記事の出典

補助資料

  • [1]ITmedia AI+ITmedia AI+・補助的な二次資料・確認 2026-10-08この記事の元にした報道

出典の最終確認日:2026年10月8日

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